コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

始祖鳥 しそちょう Archaeopteryx

6件 の用語解説(始祖鳥の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

始祖鳥
しそちょう
Archaeopteryx

ドイツのバイエルン州の後期ジュラ紀石灰岩から産出した,羽毛のある動物化石で知られる最古の鳥群。骨格の構造は獣脚類恐竜のテタヌラ類に近い。羽毛をもっていることから,獣脚類恐竜から現在の鳥類に進化する途中の最初の鳥であると考えられたが,始祖鳥の子孫は知られていない。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

しそ‐ちょう〔‐テウ〕【始祖鳥】

ドイツ南部のジュラ紀石灰岩から発見された爬虫類鳥類の中間の生物。大きさはカラスくらい。翼・爪(つめ)・歯をもつことなど、爬虫類に似る一方、鳥類の特徴である羽毛をもつ。鳥類が爬虫類から進化したことを示す化石とされる。アーケオプテリクス

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

始祖鳥【しそちょう】

ジュラ紀に生存した鳥類の先祖。化石はドイツの石版石採石場から発見され,大きさはハトくらい。明瞭な羽毛をもち,前肢は翼になっているが,先端に3本の指と爪(つめ)を備え,口には歯があるなど鳥類と爬虫(はちゅう)類の中間的特徴を示す。
→関連項目横山又次郎

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

しそちょう【始祖鳥】

鳥類の祖型とされる絶滅鳥。中生代のジュラ紀後期に出現した。脊椎動物門鳥綱古鳥亜目の始祖鳥目Archaeopterygiformesに分類される。Archaeopteryx lithographicaをはじめ,A.macrura,Archaeornis siemensiまたは足跡印象に名付けられたProfornis bavarica,Hypornithes,Ornithichnites,Kouphichniumなどは同義とされる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

しそちょう【始祖鳥】

鳥類の祖先の一種と考えられる化石動物。ハトとカラスの中間くらいの大きさ。ドイツ南部のジュラ紀の石灰岩中から1861年に発見。翼の爪や歯を有する点で現生の鳥とは異なる。鳥類が爬虫類から進化したことを示すものとされる。アーケオプテリクス。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

始祖鳥
しそちょう
archaeopteryx
[学]Archaeopteryx lithographica

中生代ジュラ紀後期の、約1億5000万年前にいた最初の鳥。ドイツのバイエルン地方(ミュンヘン市の北西約100キロメートル)のゾルンホーフェン石灰岩から産出したアーケオプテリックス属をさす。2006年現在、その標本は7点だけが知られている。最初に発見されたのは、1861年に発掘された「ロンドン標本」で、アーケオプテリックス・リトグラフィカA. lithographicaと名づけられたものである。この骨格から、始祖鳥はカラスくらいの大きさであったと考えられる。イギリスのロンドンにある自然史博物館に保管されている。1877年に2番目のものとして発掘されたのは「ベルリン標本」とよばれる有名な標本で、ベルリンのフンボルト大学付属博物館に保管されている。これは別種(アーケオプテリックス・シーメンシーA. siemensi)あるいは別属(アーケオルニスArchaeornis)と考えられたこともあった。3番目のものは、1956年にごく少量の不完全な骨格で発見された「マックスベルク標本」で、羽毛の痕跡(こんせき)がかすかなことから、発見当時は始祖鳥とは認められなかった。この標本は個人蔵となっている唯一の標本である。4番目のものは、1855年にごく少量の破片が発見されながら1970年までは正確に識別されずにいた「テイラー標本」あるいは「ハールレム標本」とよばれるもので、ドイツのフォン・マイヤーHermann von Meyer(1801―1869)により翼竜の一種とされた(1857)が、カナダのオストロームJohn H. Ostrom(1928―2005)が始祖鳥であることを確認した(1970)。5番目のものは、1973年に発表された「アイヒシュテット標本」で、1951年に発見されたが羽毛の痕跡がほとんど認められないため、小形の恐竜であるコムプソグナトゥスCompsognathusの化石と誤認されていた。6番目のものは「ゾルンホーフェン標本」とよばれる、1960年代に発見されたものである。発見当初は小形獣脚類とされたが、1987年始祖鳥であることが確認され、ペーター・ベルンホーファーPeter Wellnhofer(1936― )が1988年に記載した。現在知られているもっとも大きい個体で、ミュラー市長記念博物館所蔵。7番目のものは「バイエルン標本」あるいは「ミュンヘン標本」とよばれるもので、1992年に発見され、1993年に同じくベルンホーファーにより記載された。ミュンヘン博物館に収蔵されている。以上のほか、1860年に羽毛の化石標本がゾルンホーフェンの採石場で発見され、1861年にフォン・マイヤーにより記録された。この標本のうち雄型のほうはフンボルト大学付属博物館に保管され、雌型のほうはミュンヘンのバイエルン州立コレクション中にある。
 始祖鳥は基本的には爬虫(はちゅう)類型、とくに獣脚類の中空の骨格をもつが、鳥類的な特徴が認められるだけでなく、前肢、胴、尾に典型的な鳥の羽毛をもつので、両者の中間的動物とされる。目が大きく、嘴(くちばし)状の口には歯が発達し、鳥に似た後肢には前向きのつめをもつ3本の指と、後ろ向きの短い1本の指がある。長い尾には骨格の中軸があり爬虫類の特徴を示す。前肢には細い肩甲骨、細長い腕骨、長い3本の指がある。鎖骨を除くと、始祖鳥の骨格は鳥よりも小形の肉食恐竜に似る。3本指の手の配列もオルニトレステスOrnitholestesなどの恐竜に似る。足に3本の指と後ろに曲がる短い1本の指をもつことは鳥の足にそっくりであるが、ほとんどの肉食恐竜がそれと酷似した足を示す。手首と足首の形状も恐竜に似る。鳥にあるはずの飛行のための強力な筋肉を取り付ける胸骨は始祖鳥にはなく、この点でも肉食恐竜に似る。また鳥では肩の関節と胸骨の間に頑丈なかすがいがついており、筋肉の力を集中させる働きをしているが、始祖鳥のそれは貧弱で小形の肉食恐竜類のものと似る。
 なお始祖鳥の恥骨の形は、現生の鳥と肉食恐竜のものとの中間型を示すが、始祖鳥には鎖骨と羽毛が存在する点から鳥に属するものとされる。始祖鳥は、小形の肉食恐竜を祖先としたものと考えられるばかりでなく、テタヌラ類コエルロサウルス類マニラプトル類に分類され、とくにデイノニコサウルス類と近縁である。そこで、アルバレツサウルス科Alvarezsauridaeや孔子(こうし)鳥科Confuciusornithidae、エナンティオルニス類Enantiornithes、真鳥形類Ornithuromorpha、ヘスペロルニス形類Hesperornithiformes、イクチオルニスIchthyornisなどとともに、鳥群Avialaeとして一括されることが多い。[小畠郁生]
『デイヴィッド・E・ファストフスキー、デイヴィッド・B・ワイシャンペル著、瀬戸口美恵子・瀬戸口烈司訳『恐竜の進化と絶滅』(2001・青土社) ▽デイヴィッド・E・ファストフスキー、デイヴィッド・B・ワイシャンペル著、真鍋真監訳『恐竜学 進化と絶滅の謎』(2006・丸善)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の始祖鳥の言及

【鳥類】より

…この仲間から恐竜,翼竜,ワニの祖先および鳥類の祖先が派出したことは多くの学者によって認められている。
[始祖鳥]
 化石として現れた最古の鳥は,ジュラ紀後期に生息していた始祖鳥である。始祖鳥はカラスくらいの大きさで,その形態的特徴から推定すると,木に止まることができ,また翼の3本のつめとあしゆびを使って木の枝の上によじ登ることができた。…

※「始祖鳥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

始祖鳥の関連キーワード中生代ポドザミテス油層特殊鳥類5大絶滅事件中生界アウロルニス層孔虫孔子鳥メソデーサイト

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone

始祖鳥の関連情報