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ガラクトース galactose

翻訳|galactose

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ガラクトース
galactose

アルドヘキソースの一種。生理的には重要な糖であるが,天然にはD,L体の両方とも遊離の状態で存在することはまれ。 (1) D体 乳中の糖分ラクトースの主成分で,天然に広く存在する糖。特に動物では脳や神経組織にある糖脂質の重要な構成成分。寒天またはラクトースから分離精製する。無水物は柱状晶で融点 167℃,1水物は針状晶で融点 118~120℃。水によく溶けて旋光性をもち,しかも変旋光を示す。生体内ではリン酸によりガラクトース,グルコースの相互変換が可能。 (2) L体 生体には,まれに存在するのみである。寒天などの加水分解や,化学合成で得られるD,L体混合物に,ガラクトース適応酵母を作用させ,D体を発酵分解して得られる。

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デジタル大辞泉の解説

ガラクトース(galactose)

単糖類の一。無色の結晶で、水によく溶ける。生物界に広く分布し、エネルギー源になるほか、糖脂質や乳糖分の構成成分として重要。分子式C6H12O6

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百科事典マイペディアの解説

ガラクトース

化学式はC6H12O6。代表的なアルドヘキソースの一種。自然界には遊離して存在することは少ないが,乳糖,ラフィノース,スタキオースなどの少糖類や,ガラクタンなどの多糖類,その他配糖体,糖脂質の形で存在する。
→関連項目

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大辞林 第三版の解説

ガラクトース【galactose】

単糖類の一種。ラクトース(乳糖)を加水分解するとグルコース(ブドウ糖)とともに得られる旋光性をもつ無色の結晶。化学式 C6H12O6 乳糖のほか寒天に含まれるガラクタンなどの成分で、天然に広く分布する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ガラクトース
がらくとーす
galactose

アルドヘキソース(六炭糖)の一種で、自然界には遊離の状態で存在することはほとんどない。白色の粉末で甘い。D型とL型がある。D-ガラクトースは広く生物界に分布し、ラクトース(乳糖)、寒天、ガラクトマンナンや細菌細胞壁の多糖および糖タンパク質、糖脂質などに含まれる。L-ガラクトースは分布が狭く、寒天やある種のウニ卵の表面のゼリー、カタツムリの粘液の中の多糖などに含まれている。したがって、一般にはD-ガラクトースを単にガラクトースとよぶ。
 D-ガラクトースはラクトースを酸で加水分解すると得られる。すなわち、加水分解物を濃縮して冷蔵庫中に放置すれば、D-ガラクトースの結晶が生ずる。生理的に重要な糖の一つで、ラクトースの構成成分であるばかりでなく、脳や神経組織に多量に分布する糖脂質など、これを構成成分とする化合物は広く存在する。たとえば、ABO式の血液型を決定しているのは、赤血球表面の糖タンパク質や糖脂質である。B型の赤血球の場合、血液型の糖鎖の端はガラクトースである。このガラクトースをα(アルファ)-ガラクトシダーゼという酵素で切り離してしまうと、赤血球はB型の性質を失い、O型の性質を示すようになる。
 生体内に取り込まれたガラクトースは、ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼという酵素の働きでUDP(ウリジン二リン酸)-ガラクトースになり、いろいろと利用される。この酵素が遺伝的に欠けていると、ガラクトースが利用されずに血液中に蓄積され、知能の低下などを引き起こす。この疾患をガラクトース血症とよぶ。[村松 喬]
 D型はD-グルコースとともに乳糖の構成成分である。また脳に含まれる糖脂質(セレブロシドやガングリオシド)やそのほか細胞膜構成糖タンパク質の成分でもある。人間の体内でグルコースから合成されるが、乳幼児では脳成分合成のため、ミルク中の乳糖の形で供給される。体内でグルコースに変わり、カロリー源として利用される。植物や微生物の細胞壁や細胞膜の構成多糖類中にも含まれるが、このときL型とD型が存在する。[不破英次]

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世界大百科事典内のガラクトースの言及

【炭水化物】より

…少糖は単糖が2~20個程度,多糖はさらにそれ以上結合したものである。単糖の例としてはブドウ糖(グルコース),ガラクトース,また少糖の例としてはグルコースが2分子結合した麦芽糖(マルトース),グルコースと果糖(フルクトース)が結合したショ糖(砂糖),グルコースとガラクトースが結合した乳糖(ラクトース)をあげることができる。多糖にはデンプングリコーゲンセルロースなどがある。…

※「ガラクトース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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