キム・ジハ(読み)キムジハ

百科事典マイペディアの解説

キム・ジハ

韓国の詩人。本名は金英一。日本では金芝河とも記す。1970年に当時の朴正煕大統領の政治に抗議して,支配層の腐敗を風刺した譚詩《五賊》を発表し逮捕,投獄される。以後もパンソリの伝統を生かした《櫻賊歌》《蜚語》などの詩を発表する一方,民主主義擁護の運動による獄中生活で1970年代の政治運動の象徴となる。1990年代に入ってやや宗教的な生命運動に携わっている。
→関連項目朴景利

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現代外国人名録2016の解説

キム・ジハ
金 芝河
Kim Ji-ha

職業・肩書
詩人,劇作家

国籍
韓国

生年月日
1941年2月4日

出生地
朝鮮・全羅南道木浦(韓国)

本名
金 英一(キム ヨンイル)

学歴
ソウル大学美学科〔1966年〕卒

受賞
ロータス賞(特別賞)〔1975年〕,クライスキー財団人権賞(オーストリア)(1981年度),西江大学名誉文学博士〔1993年〕,怡山文学賞〔1993年〕「金芝河詩全集」

経歴
在学中に1960年の四月革命(4.19革命)を体験、翌年の朴政権登場以後、反政府運動を続ける。追われて地下に潜行。’69年詩誌「詩人」に「ソウルへの道」を発表して文学活動をはじめ、’70年「思想界」に権力・富裕層を痛烈に風刺した長編詩「五賊」を発表して世界に知られる。’72年風刺詩「蜚語」を発表、反共法違反で拘束される。’74年民青学連事件に関係したとして逮捕、死刑判決後、無期に減刑。’75年一時釈放されるが1ケ月後別件で再逮捕、’80年12月刑の執行停止で釈放された。この間、’75年にアジア・アフリカ作家会議のロータス賞特別賞受賞。’82年12月大河長編小説「南」が出版不許可。’84年風刺詩「タラニ」収録の詩集が韓国内で発売されベストセラーになる。同年2月政治活動禁止解除、小説「南」も刊行が開始される。’90年裁判時効が成立して免訴となった。また、’89年12月より仲間と一緒に生命復興運動〈ハンサルリム〉運動を始め、のち地方自治支援や環境問題でも活動。他の主な作品に、詩集「黄土」「燃える渇きで」「金芝河詩全集」(3巻)、詩「桜賊歌」、戯曲「銅の李舜臣」「鎮悪鬼」、談話集「めし」、エッセイ集「傷痕に咲いた花」などがある。’98年初来日。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

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