クライマックス
〘名〙 (climax)
※門(1910)〈
夏目漱石〉一七「其クライマックスが突如として、如何にも不意に起ったのを不思議に感じた」
②
演劇・映画・テレビなどで、ドラマの
展開が最も緊張し、最高潮に達した点。
頂点。
やま。
※苦の世界(1918‐21)〈
宇野浩二〉二「
芝居でいふと、何かかうクライマックスにたっした時の場面でも見てゐるやうに」
③ (
生態学で)
森林などが推移して、最後に落ち着いた状態。
極相。極盛相。
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デジタル大辞泉
「クライマックス」の意味・読み・例文・類語
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クライマックス【climax】
今日ではひろく連続的に進行する経過における最高潮や頂点をさす一般用語。原語は〈傾ける〉という動詞に由来するギリシア語klimax(〈はしご〉の意)である。ギリシア・ローマの弁論術において修辞法の一つをさした。すなわち,最初は意義の小さな事柄からしだいに大きな事柄へ,弱々しい言葉からしだいに力強い言葉へとはこんでゆく漸増法のことである。文芸用語としては,小説の物語や劇の事件がさまざまな葛藤を展開させて,ついに絶頂にいたり,あとは解決もしくは転落しかないという構成上の分岐点を意味している。
クライマックス【Climax】
アメリカ合衆国コロラド州中央部の鉱山集落。ロッキー山脈中のフリーモント峠に位置し,標高3447m。世界最大のモリブデン産地として知られる。金鉱探索者によって発見されたが,鉛とまちがえられ1900年まで無視された。0.3~0.6%のMoS2を含む鉱石は,南西16kmにあるレッドビルLeadvilleに輸送され,鉱夫の多くもそこに住む。1917年以降の合衆国のモリブデン累積生産高の70%余りを産出してきた。
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クライマックス
Climax
アメリカ合衆国,コロラド州中西部の鉱山町。ロッキー山系中にあり,世界最大のモリブデン鉱山が近くのバートレット山にある。 1903年に金鉱探索者によって発見され,鉛と考えられて放置されていた。のちモリブデンと鑑定され,24年から本格的に採掘され,世界需要の 70%を供給している。鉱石中からトリウム,スズなども採取。
クライマックス
climax
文学用語としては,劇や小説において,筋から生じる葛藤や,作品特有の雰囲気から生れる緊張感が展開の頂点に達して,まさに解決ないし崩壊に向おうとする分岐点となる個所のこと。
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「クライマックス」の意味・わかりやすい解説
クライマックス
本来は修辞法の一つ。語源のギリシア語klimaxは〈はしご〉の意で,語句のイメージを次第に強めていく〈漸増法〉のこと。転じて一般には,ある経過における〈頂点〉をいう。
→関連項目カタストロフィー
クライマックス
米国,コロラド州中央部,ロッキー山脈中の鉱山都市。標高3447m。モリブデンの重要な産地。ハーバード大学付属のコロナ観測所がある。
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クライマックス
宝塚歌劇団による舞台演目のひとつ。作:三木章雄。2012年、宝塚大劇場にて宙組が初演したショー。
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