クライマックス(その他表記)climax

翻訳|climax

デジタル大辞泉 「クライマックス」の意味・読み・例文・類語

クライマックス(climax)

物事の緊張や精神の高揚が最高に盛り上がった状態。劇・文学作品などで、最も盛り上がったところ。最高潮。「クライマックスに達する」
修辞学で、漸層法ぜんそうほうのこと。→アンチクライマックス
森林などの極相きょくそうのこと。
オルガスムス」に同じ。
[類語]頂上頂点絶頂最高潮山場ピーク

クライマックス(Climax)

米国コロラド州中央部の町。ロッキー山脈中の標高3450メートルの高地に位置する。世界最大規模のモリブデン鉱山があり、トリウムスズも産する。

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精選版 日本国語大辞典 「クライマックス」の意味・読み・例文・類語

クライマックス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] climax )
  2. 興奮、緊張、精神の高揚などが最高潮に達した、その状態・場面。最高潮。絶頂。
    1. [初出の実例]「其クライマックスが突如として、如何にも不意に起ったのを不思議に感じた」(出典:門(1910)〈夏目漱石〉一七)
  3. 演劇・映画・テレビなどで、ドラマの展開が最も緊張し、最高潮に達した点。頂点。やま。
    1. [初出の実例]「芝居でいふと、何かかうクライマックスにたっした時の場面でも見てゐるやうに」(出典:苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉二)
  4. ( 生態学で ) 森林などが推移して、最後に落ち着いた状態。極相。極盛相。

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改訂新版 世界大百科事典 「クライマックス」の意味・わかりやすい解説

クライマックス
climax

今日ではひろく連続的に進行する経過における最高潮や頂点をさす一般用語。原語は〈傾ける〉という動詞に由来するギリシア語klimax(〈はしご〉の意)である。ギリシア・ローマ弁論術において修辞法の一つをさした。すなわち,最初は意義の小さな事柄からしだいに大きな事柄へ,弱々しい言葉からしだいに力強い言葉へとはこんでゆく漸増法のことである。文芸用語としては,小説の物語や劇の事件がさまざまな葛藤を展開させて,ついに絶頂にいたり,あとは解決もしくは転落しかないという構成上の分岐点を意味している。古典的な作劇術ことに悲劇論においては,カタストロフィーと密接な関係にあるこのクライマックスをいつどのように布置するかがひときわ重視されていた。
執筆者:


クライマックス
Climax

アメリカ合衆国コロラド州中央部の鉱山集落。ロッキー山脈中のフリーモント峠に位置し,標高3447m。世界最大のモリブデン産地として知られる。金鉱探索者によって発見されたが,鉛とまちがえられ1900年まで無視された。0.3~0.6%のMoS2を含む鉱石は,南西16kmにあるレッドビルLeadvilleに輸送され,鉱夫の多くもそこに住む。1917年以降の合衆国のモリブデン累積生産高の70%余りを産出してきた。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クライマックス」の意味・わかりやすい解説

クライマックス(絶頂)
くらいまっくす
climax

「はしご」を意味するギリシア語klimaxに由来し、相対立するものが互いの主張をエスカレートさせていき、緊張が最高位に達した状態をいい、「絶頂」「最高潮」と訳される。修辞法でいう「漸層法」がこれにあたる。劇では普通この部分は主人公の運命の逆転性をいっぱいにはらんだ危機状態である。いわゆる見どころ、聞きどころとなる「やま場」であるが、こうしたやま場が大小あり、ちょうど波のようなぐあいに小さなやま場が集まってついには大きなやま場を形成するというかたちで、劇のリズムをつくりだしていく。

[高師昭南]


クライマックス(極相)
くらいまっくす
climax

極相のこと。モノクライマックス(単極相)、ポリクライマックス(多極相)といった用いられ方がある。

[編集部]


クライマックス(アメリカ合衆国)
くらいまっくす
Climax

アメリカ合衆国、コロラド州中部、デンバーの南西にある鉱山町。標高3450メートルの高地にあり、世界最大のモリブデンの産地として有名である。ハーバード大学付属のコロナ観測所、コロラド大学の観測所がある。

[作野和世]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クライマックス」の意味・わかりやすい解説

クライマックス
Climax

アメリカ合衆国,コロラド州中西部の鉱山町。ロッキー山系中にあり,世界最大のモリブデン鉱山が近くのバートレット山にある。 1903年に金鉱探索者によって発見され,鉛と考えられて放置されていた。のちモリブデンと鑑定され,24年から本格的に採掘され,世界需要の 70%を供給している。鉱石中からトリウム,スズなども採取

クライマックス
climax

文学用語としては,劇や小説において,筋から生じる葛藤や,作品特有の雰囲気から生れる緊張感が展開の頂点に達して,まさに解決ないし崩壊に向おうとする分岐点となる個所のこと。

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百科事典マイペディア 「クライマックス」の意味・わかりやすい解説

クライマックス

本来は修辞法の一つ。語源のギリシア語klimaxは〈はしご〉の意で,語句のイメージを次第に強めていく〈漸増法〉のこと。転じて一般には,ある経過における〈頂点〉をいう。
→関連項目カタストロフィー

クライマックス

米国,コロラド州中央部,ロッキー山脈中の鉱山都市。標高3447m。モリブデンの重要な産地。ハーバード大学付属のコロナ観測所がある。

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デジタル大辞泉プラス 「クライマックス」の解説

クライマックス

宝塚歌劇団による舞台演目のひとつ。作:三木章雄。2012年、宝塚大劇場にて宙組が初演したショー。

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世界大百科事典(旧版)内のクライマックスの言及

【生態系】より

…一般に生態系は,裸地に植物が進入し群落を形成し,最終的には安定な森林を形成するというような成長段階を経てある種の安定な動的平衡状態に達する。この状態を極相(クライマックスclimax)という。オダムは生態系の遷移におけるさまざまな属性の変化を表のようにまとめた。…

※「クライマックス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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