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ケンブリッジ学派 ケンブリッジがくは Cambridge school

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケンブリッジ学派
ケンブリッジがくは
Cambridge school

A.マーシャルを創始者とし,A.ピグー,J.M.ケインズ,D.ロバートソンらによって継承されていった,限界革命以降のイギリスの正統派経済学。限界主義の立場に立ち,価格決定論上需要面にも留意しつつ,主として供給面の事情から経済現象を解明した古典学派の伝統を豊かに継承し,理論面での精緻性よりも現実問題との対応やその解明を重視するなど,同じく限界革命の線上にあるとはいっても,当時のヨーロッパ大陸の他の諸学派とはかなり異なった特徴をもっている。

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デジタル大辞泉の解説

ケンブリッジ‐がくは【ケンブリッジ学派】

マーシャルを創始者とし、ピグーロバートソンケインズら英国のケンブリッジ大学を中心とする経済学派。古典派の伝統に立ち、理論と実践とを結びつけて考える特徴をもつ。

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百科事典マイペディアの解説

ケンブリッジ学派【ケンブリッジがくは】

新古典派

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世界大百科事典 第2版の解説

ケンブリッジがくは【ケンブリッジ学派】

A.マーシャルを創設者とするケンブリッジ大学中心の経済学の流れをケンブリッジ学派または(狭義の)新古典派経済学あるいは新古典学派新古典派とよぶ。しかし普通,新古典派というときは,この学派のほかにローザンヌ学派オーストリア学派をも含めた限界分析を基礎とする均衡理論を総称することが多い。したがって,〈長期〉〈短期〉の時間区分や〈期待〉などの要因を重視する場合は,それらの学派と区別する必要がある。 ケンブリッジ学派が形成・展開されたのは,ビクトリア時代から第1次大戦を経て第2次大戦に至る時期である。

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大辞林 第三版の解説

ケンブリッジがくは【ケンブリッジ学派】

限界革命以降のケンブリッジ大学を中心とするイギリスの経済学派。マーシャルに始まり、ピグー・ケインズに引き継がれ、現代の経済学の展開に大きな影響を与えた。政策論的主張を展開。狭義の新古典学派。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケンブリッジ学派
けんぶりっじがくは
Cambridge school

1885年にケンブリッジ大学の経済学教授となったA・マーシャルを創始者とし、A・C・ピグー、J・M・ケインズ、D・H・ロバートソン、J・V・ロビンソンらによって継承されていった、限界革命以降の、ケンブリッジ大学を中心とするイギリスにおける経済学の正統的学派。かつては新古典学派ともよばれたが、現在は新古典学派はより広い意味に用いられることが多い。
 マーシャルは限界主義の立場にたち、価格決定論上、需要面(限界効用)にも留意しながらも、おもに供給面(生産費)の事情から価格を含む経済諸現象の解明を行った古典学派の伝統を豊かに継承し、理論面での精緻(せいち)性よりも現実問題との対応やそれへの適用を重要視するとともに、貨幣問題や長期の歴史的問題にもかなり関心を払うなど、限界革命の線上にある、ヨーロッパ大陸の当時の他の諸学派とは多分に異なった特徴をもつ経済学を展開した。彼の後継者は、側面や程度に差はあれ、すべてこのマーシャル経済学の強い影響を受けている。
 ケンブリッジ学派、ことにマーシャルの経済学は、しばしば部分(均衡)分析(ないし理論)として特徴づけられ、L・ワルラスに始まるローザンヌ学派の一般(均衡)分析(理論)と対比させられているが、この部分分析という手法は、元来、マーシャルが非常に重要視した時間分析と密接不可分な関係にたっており、その点を無視して無時間の平面で、部分均衡、一般均衡の両分析を対比して相互の優劣を問うのは、どちらの分析にとっても、本来の意図との関連では公正を欠くはずである。
 マーシャルは経済学のほぼ全分野を扱い、そのかなりの部分を著書としても公刊したが、後継者たちの間では、専門領域に分業の傾向が現れた。ケンブリッジ大学経済学教授職のマーシャルの後継者(1908年以降)ピグーは、マーシャルがすでに先鞭(せんべん)をつけていた厚生経済学面でもっともよく知られ、その後継者(1944年以降)ロバートソンは、1910~20年代の著書での景気変動や貨幣問題の分析に優れ、1930年刊の『貨幣論』に至るまでのケインズはおもに貨幣問題の専門家と考えられており、第二次世界大戦前のロビンソンは1933年の『不完全競争の経済学』で知られていた。
 戦後もマーシャルの伝統にもっとも忠実だったのがロバートソンであったことは確かだが、1936年の『雇用・利子および貨幣の一般理論』でかなりマーシャルにも反旗を翻したケインズや、その線上にたつ戦後のロビンソンをケンブリッジ学派とよぶかどうかについては意見が分かれるところである。しかし、その後の両者にも、現実問題やイギリスへの強い配慮等々、マーシャルの影響がなお色濃く残っていることも事実である。[早坂 忠]
『菱山泉著『近代経済学の歴史』(1965・有信堂) ▽J・A・シュムペーター著、東畑精一訳『経済分析の歴史5』「第5章2」(1958・岩波書店) ▽J・A・シュムペーター著、山田雄三訳「マーシァル」(『十大経済学者』所収・1952・日本評論社)』

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世界大百科事典内のケンブリッジ学派の言及

【経済学説史】より

…彼は学派を形成せず孤立した存在であったといわれるが,その問題意識はある意味でF.Y.エッジワースの《数理心理学》(1881)にひきつがれ,現代の一般均衡理論につながっている。 古典派経済学以後のイギリスの経済学を支配したのは,《経済学原理》(1890)の著者A.マーシャルに始まるケンブリッジ学派であった。マーシャルは,古典派経済学を否定するのではなく一般化するかたちで,効用と費用,需要と供給ははさみの二つの刃のように重要であると論じた。…

【新古典派経済学】より

…元来はA.スミス,D.リカード,J.S.ミルらのイギリス古典派経済学に対して,限界革命以降のA.マーシャルを中心とするA.C.ピグーD.H.ロバートソンらのケンブリッジ学派の経済学を指す。 古典派(古典学派ともいう)と新古典派(新古典学派ともいう)との基本的な相違は,前者が商品の交換価値(〈価値〉の項参照)はもっぱらその生産に投下された労働価値によって決まるとしたのに対して,後者は価値の由来を生産費とならんで需要側の限界効用に求める点にある。…

【マーシャル】より

…ロンドンに生まれケンブリッジ大学を卒業。1885年から1908年までケンブリッジ大学の経済学教授を務め,A.C.ピグー,J.M.ケインズをはじめとする一群の経済学者を育てて,ケンブリッジ学派を形成した。主著《経済学原理》(1890)はその後30年間にわたって8版を重ね,当時の支配的学説として世界中に影響を及ぼした。…

【利潤】より


[分配からみた超過利潤]
 超過利潤を準地代だと考えるマーシャルの利潤論やそれを独特の企業者職能への報酬とみなすシュンペーター,ナイトの利潤論は,主として超過利潤の出所と帰属という問題を論じている。これに対してK.マルクスやJ.M.ケインズの後を継いだイギリスケンブリッジ学派らの利潤論は利潤を分配論の一角として論じる。彼らにとって利潤とは剰余生産物もしくは純国民生産物の資本家階級への分配分のことである。…

【ロンドン学派】より

…1930~40年代に,ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを中心に集まり,イギリスにおいてローザンヌ学派の流れをくむ一般均衡理論を代表し,マーシャル経済学の伝統を継承するケンブリッジ学派としばしば対抗的な見地に立った自由主義的経済学者を指して(日本において)用いられてきた総称。完全競争的市場機構の資源配分機能に固い信頼をいだき,民間の自発的経済活動に対する政府の干渉を強く排斥する点に特徴をもつ。…

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