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新古典派経済学 しんこてんはけいざいがく neo‐classical economics

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知恵蔵2015の解説

新古典派経済学

学説的には、ケンブリッジ大学マーシャル、これを継ぐピグー古典派経済学を継承するケンブリッジ学派を指すが、現在ではワルラス以降の一般均衡理論の流れを指すことが多い。これらの経済学は個々の経済主体の市場行動の分析を通じて、自由な市場を擁護した。自由な市場が資源の合理的配分をもたらすという考えは、ケインズ経済学の登場によって一時下火になったが、1970年代以降、多くの支持者を得て復活した。この流れを新新古典派経済学ということも多い。マクロ経済学においても、「完全雇用水準に達するまでは貨幣賃金率の下方硬直性を仮定するケインズ経済学が妥当するが、完全雇用水準に達したならば新古典派経済学の自由な価格メカニズムが妥当する」という新古典派総合呼ばれる立場が、経済政策の標準的学派とされている。

(荒川章義 九州大学助教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

しん‐こてんはけいざいがく【新古典派経済学】

新古典学派

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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世界大百科事典 第2版の解説

しんこてんはけいざいがく【新古典派経済学 neoclassical economics】

元来はA.スミス,D.リカード,J.S.ミルらのイギリス古典派経済学に対して,限界革命以降のA.マーシャルを中心とするA.C.ピグーD.H.ロバートソンらのケンブリッジ学派の経済学を指す。 古典派(古典学派ともいう)と新古典派(新古典学派ともいう)との基本的な相違は,前者が商品の交換価値(〈価値〉の項参照)はもっぱらその生産に投下された労働価値によって決まるとしたのに対して,後者は価値の由来を生産費とならんで需要側の限界効用に求める点にある。

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世界大百科事典内の新古典派経済学の言及

【価値】より

…つまり,諸商品はそれぞれ異なった有用性をもつという意味で異化されているが,消費者に効用もしくは満足をもたらすという点では同化されているのであり,この同化性のうえに交換価値が成り立つとみるのである。効用価値説を採用したのは,H.ゴッセンのような先駆者はいるものの,学説史的な区分としてはW.S.ジェボンズ,L.ワルラスそしてC.メンガーによってはじめられた新古典派経済学である。そして効用価値説は,消費者というまぎれもない個人のもつ主観に価値の源泉を見いだすことを通じて,新古典派に特有の個人主義的な市場観の支柱にもなった。…

【経済学説史】より

…また,短期,長期などの需給均衡の時間的構造に関するその構想は,J.R.ヒックスの《価値と資本》(1939)により一般均衡理論に導入された。もともと新古典派(新古典派経済学)という名称は,最近のように一般均衡理論を中心とする現代経済学の主流を指すのではなく,ケンブリッジ学派の別名であったが,そこでA.C.ピグーの《厚生経済学》(1920),J.ロビンソンの《不完全競争の経済学》(1933)などが生まれた。しかしマーシャル以後のケンブリッジ学派における最大のトピックは,その自己批判の書であるJ.M.ケインズの《雇用・利子および貨幣の一般理論》(1936)の出現である。…

【ケインズ学派】より


[新古典派とケインズ経済学]
 通常ケインズ経済学とよばれる経済学は1936年に刊行されたケインズの《雇用・利子および貨幣の一般理論》によって樹立された。ケインズは,当時の正統的な経済学である新古典派経済学を特殊なものとして含む,より一般的な理論がみずからの理論であると考え,書名もそうした意味で《一般理論》としたのであった。そこでまず新古典派経済学について簡単にふれると,そこでは,一定の資源が価格機構を通してさまざまな用途にいかに有効に配分されるか,そのメカニズムを明らかにすることが経済学の主要な課題とされていた。…

【ケンブリッジ学派】より

A.マーシャルを創設者とするケンブリッジ大学中心の経済学の流れをケンブリッジ学派または(狭義の)新古典派経済学あるいは新古典学派,新古典派とよぶ。しかし普通,新古典派というときは,この学派のほかにローザンヌ学派オーストリア学派をも含めた限界分析を基礎とする均衡理論を総称することが多い。…

【マーシャル】より

…経済学では,一つの時代を支配した学説は時代遅れとして簡単に片づけられない真理を含んでいるものである。このような古典学派の復活を意味するマーシャルの経済学は新古典派経済学(狭義)と呼ばれる。 彼の研究分野は価値の一般理論のみならず,さまざまな特殊研究の分野にもわたっており,とりわけ貨幣理論は彼の得意とする領域であった。…

※「新古典派経済学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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