てい

精選版 日本国語大辞典 「てい」の意味・読み・例文・類語

てい

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる ) 物が勢いよくうちあたる音を表わす語。ちょう。
    1. [初出の実例]「山伏の腰に着けたる法螺貝の、丁(ちゃう)と落ち、ていと割れ、砕けて物を思ふ頃かな」(出典梁塵秘抄(1179頃)二)
    2. 「栗原を通れはていと落つる栗あり」(出典:歌謡・田植草紙(16C中‐後)晩歌三番)

て‐い

  1. ( 終助詞の「て」と「い」とが重なったもの ) 近世上方語。「てや」に近い
    1. [初出の実例]「おまへとわしとが事をわるふ申ますてい」(出典:歌舞伎・心中鬼門角(1710))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「てい」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] テイ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は(てい)。の初文。卜文はに作る。〔説文〕六下に「京兆縣、王の子、友の封ぜられしなり」という。卜辞に王子名で子というものがあり、おそらく州の地を治めたものであろう。州は安陽殷虚以前の故都で、壮大な版築のあとや工房址なども残されている。周の東遷のとき、桓公友が新の地に入り、国に封ぜられた。その地には殷の余裔が多く、の政権との間に、政商分離を約する協定が結ばれた。一種の契約国家であった。

[訓義]
1. 国の名。
2. 重は、ねんごろ、かさなる、しきり。

[古辞書の訓]
名義抄 ネムコロ・シキリ

[語系]
dieng、丁tyengは声近く、重を丁重に作り、丁寧の意に用いる。定dyengも声近く、はもと定を意味する語であった。

[熟語]



7画

[字音] テイ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は大(だい)。大に(てい)の声がある。〔説文〕六上に「樹の皃なり」とあり、〔詩、唐風、有之杜〕「たる杜り」の〔伝〕に「特(ひと)りなる貌なり」とあって、一本木のさまをいう。〔玉〕に「木の盛んなる皃なり」とあって、茂るさまをいう。

[訓義]
1. 一本立ちの木。
2. 木の茂るさま。
3. 柁(た)と通じ、かじ。

[熟語]



16画

[字音] テイ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(てい)。〔説文〕一上に「劍の玉なり」とあり、剣の柄頭の部分の玉飾りをいう。剣を佩びるとき、ここに紐(ひも)を通した。

[訓義]
1. (つば)の部分の玉飾り。
2. また、衛ともいう。衛は剣鼻。
3. また、(てん)ともいう。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

百科事典マイペディア 「てい」の意味・わかりやすい解説

【てい】【てい】

中国の北西部に住んだチベット系遊牧民族。4世紀には五胡一つとして華北侵入。苻(ふ)氏の前秦()および呂(りょ)氏の後涼()を建国。5―6世紀には鮮卑系の吐谷渾(とよくこん)などに吸収された。
→関連項目魏晋南北朝時代単于苻堅

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

改訂新版 世界大百科事典 「てい」の意味・わかりやすい解説

テイ
Josephine Tey
生没年:1896-1952

イギリス女流作家本名エリザベス・マッキントッシュElizabeth MacKintosh。ロンドン警視庁のグラント警部主人公とする一連推理小説,《フランチャイズ事件》(1948),《時の娘The Daughter of Time》(1951)などで有名。〈時の娘〉とは〈真理〉の意味で,この作品では入院中の警部が病床推理をめぐらし,王位継承者をロンドン塔で暗殺させた悪王として一般に(シェークスピアからも)信じられていたリチャード3世の無実を証明する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android