デュパルク(英語表記)Duparc, (Marie-Eugène) Henri

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

デュパルク
Duparc, (Marie-Eugène) Henri

[生]1848.1.21. パリ
[没]1933.2.12. モンドマルサン
フランスの作曲家。 C.フランクにピアノ,作曲,音楽理論を学ぶ。近代フランス音楽に貢献した「フランキスト」の一人。 1855年以後精神病のためパリからスイスへ移り,隠遁生活をおくった。作品のほとんどは,彼自身によって破棄され,現在では新しいフランス歌曲への道を開いた 16の歌曲と交響詩『レノール』など少数しか残されていない。

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百科事典マイペディアの解説

デュパルク

フランスの作曲家。パリに生まれ,C.フランクが教授を務めるイエズス会の学校に入学。以後,フランクは終生の師となった。法律を学ぶかたわら作曲に打ち込み,R.ワーグナーらのドイツ音楽に傾倒する。1871年サン・サーンスらを中心にした国民音楽協会の設立に加わり,しばらく役員を務めた。1860年代末から《悲しい歌》《旅へのいざない》《フィディレ》《前世》などボードレールらの詩による歌曲を相次いで発表するが,神経を病み1885年に作曲活動を停止。その後とりくんだオペラをはじめ作品の多くは破棄され,16曲の歌曲と交響詩《レノール》(1875年)など,わずかな作品だけが残された。ドイツ・リートの影響を脱してフランス独自の様式を打ち出したそれらの作品は,フォーレドビュッシーらによって黄金期を迎える近代フランス歌曲の幕開けを告げるものとして,今日まで揺るぎない評価を保っている。→シャブリエショーソンダンディ
→関連項目ノーマン

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世界大百科事典 第2版の解説

デュパルク【Henri Fouques Duparc】

1848‐1933
フランスの作曲家。フランクにピアノと作曲を学ぶ。その音楽活動は,85年間の生涯のうち,最初の歌曲を書いた1868年から神経衰弱のため活動を放棄した85年までの十数年に限られている。ワーグナーに傾倒し,71年にはサン・サーンスを中心とした国民音楽協会の設立に参加。師フランクからは最も才能ある弟子と見なされていたが,数多くの作品を自ら破棄してしまったため,残された作品はきわめて少ない。高度な抒情性をそなえ,詩と音楽のまれな統一を実現しているその数少ない歌曲は,フォーレ,ドビュッシーへと受け継がれるフランス近代歌曲の歴史に確固とした足跡を残している。

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大辞林 第三版の解説

デュパルク【Henri Duparc】

1848~1933) フランスの作曲家。フランクとともにフランス近代音楽、特に新しい芸術歌曲の確立に貢献。歌曲「旅へのいざない」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

デュパルク
でゅぱるく
(Marie Eugne) Henri Duparc
(1848―1933)

フランスの作曲家。パリに生まれる。フランクのもっとも傑出した弟子だが、85歳の長い人生のうち、作曲活動に専念したのは20歳から約15年間にすぎない。師フランク譲りの厳格な自己批判の精神により、多くの作品を破棄した。慢性神経衰弱のため、30代の後半以降、約半世紀にわたり悲劇的な闘病生活を送り、南フランスのモン・ド・マルサンに没した。彼の現存するわずか18曲の歌曲(メロディ)(ボードレール詩『旅へのいざない』、ルコント・ド・リール詩『フィディレ』を含む)は、いずれも珠玉の傑作として、フランス歌曲史上光を放っている。ほかに器楽曲が若干ある。なお、療養中にプーシキン原作のオペラ『ルサルカ』を10年間手がけたが、未完成のまま、楽譜は1895年に焼き捨てられた。[船山信子]

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世界大百科事典内のデュパルクの言及

【フランス音楽】より

…彼は自ら交響曲,協奏曲を書くとともに,声楽家R.ビュシーヌと語らって1871年〈国民音楽協会〉を設立,〈アルス・ガリカArs gallica(フランスの芸術)〉を旗印に掲げて多くの同志を集め,現存のフランス人作曲家による室内音楽と管弦楽曲の紹介に努めた。 国民音楽協会の主導権をサン・サーンスに代わってやがて握ったのが,フランクとその弟子たち(デュパルク,ショーソン,とりわけダンディ)である。フランクはJ.S.バッハと晩年のベートーベンから教訓を引き出した。…

※「デュパルク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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