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旅行用大形鞄(かばん)の一種。明治初期に輸入され、革文庫の文字をあて、別名を台下とよんだ。衣料や身の回りの品を入れ、寝台の下に置いたためこの名が出た。1879年(明治12)ごろから国産化され、鉄やトタン張りのものがつくられて、服入れとして87年ごろから流行し、旅行鞄といわれ広く使われた。牛皮を最高とし、馬や豚皮が用いられたが、大正時代になって絶縁材料として開発・輸入されたファイバーが、軽くてじょうぶとのことで普及した。外国旅行などの遠距離旅行が盛んになるにつれてトランクの需要も高まり、さらに飛行機などの交通機関の発達は、旅行の形式にも変化をきたし、トランクの材料も、軽くじょうぶなものに移行してきた。軽金属製のものもその軽量性とじょうぶさと美しさで重宝されている。大形トランクは今日では船旅用となっている。また乗用車の後部荷物入れもトランクと称する。
[田中俊子]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 (株)ジェリコ・コンサルティングDBM用語辞典について 情報
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