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ニーベルンゲンの歌 ニーベルンゲンのうた Nibelungenlied

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニーベルンゲンの歌
ニーベルンゲンのうた
Nibelungenlied

ドイツ中世の英雄叙事詩の代表作。古くは『ニーベルンゲンの災い』 Der Nibelunge Nôtといわれた。ゲルマンの異教時代の英雄伝説,歌謡をもとに,13世紀初頭,ドナウ川流域出身の騎士詩人によって書かれたと推定される。

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デジタル大辞泉の解説

ニーベルンゲンのうた【ニーベルンゲンの歌】

《原題、〈ドイツDas Nibelungenlied》中世ドイツの叙事詩。作者未詳。13世紀初頭の作。古代ゲルマンの英雄伝説をもとに、第一部は英雄ジークフリートの、ブルグント族の王の妹クリームヒルトとの結婚と暗殺による死を、第二部はクリームヒルトの復讐ブルグント族の滅亡を描く。ワグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」はこれに取材したもの。

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百科事典マイペディアの解説

ニーベルンゲンの歌【ニーベルンゲンのうた】

中世ドイツの英雄叙事詩。《Nibelungenlied》。13世紀初めころにオーストリアの騎士らによって集大成された。おもな写本3種のうち,ザンクト・ガレンBが有名。
→関連項目ウォルムスクードルーンジークフリートブリュンヒルトブルグント

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世界大百科事典 第2版の解説

ニーベルンゲンのうた【ニーベルンゲンの歌 Nibelungenlied】

中世ドイツの英雄叙事詩バイエルンあるいはオーストリアの詩人の作といわれ,1200‐05年ころに成立した。前半はジークフリートの死が主題で,その素材は13世紀中葉にアイスランドで収集された歌謡エッダ,散文エッダ,《ボルスンガ・サガ》などにのこる古伝説である。後半はクリームヒルトKriemhild(クードルーン)の復讐が主題で,その素材は12世紀中葉にドナウ川流域で書かれたといわれるブルグント族滅亡の叙事詩である。

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大辞林 第三版の解説

ニーベルンゲンのうた【ニーベルンゲンの歌】

中世ドイツの英雄叙事詩。二部三九章。作者未詳。ゲルマンの英雄伝説をもとにして一三世紀初頭に成立。前半一九章は英雄ジークフリートの冒険・結婚、暗殺による死を、後半二〇章は妻クリームヒルトの執拗な復讐とブルグンド族の滅亡を、雄大な構想の下に悲劇的に描く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニーベルンゲンの歌
にーべるんげんのうた
Das Nibelungenlied

中世ドイツの英雄叙事詩。1205年ごろ成立。作者はバイエルンあるいはオーストリアの詩人。39章。約2400詩節からなる。
 ニーデルラントの王子ジークフリートは、ブルグント人の王グンテルとアイスランドの女王ブリュンヒルトの結婚を助けた功績により、グンテル王の妹クリームヒルトと結婚する。それから10年後、あるときクリームヒルトは夫自慢がもとでブリュンヒルトと口論し、彼女を夫の妾(めかけ)とよぶ。グンテル王の家臣ハーゲンはこの一件を口実にジークフリートを殺害する。その後ハーゲンは、ジークフリートがかつてニーベルンゲン人から得た宝物をライン川に沈める。そして13年の歳月が流れる(19章まで)。フン人のエッツェル王の求婚に応じてクリームヒルトは再婚する。それから13年後、彼女に招かれてエッツェルの国を訪れたハーゲンに対して夫の仇(あだ)を討とうと図る。グンテルを家来に殺させたクリームヒルトは、宝のありかを明かさないハーゲンの首をはねる。その直後この残酷な仕打ちゆえに彼女はディートリヒ・フォン・ベルンの家来ヒルデブラントに討たれる。このようにしてブルグント人は滅びる。
 物語の前半はジークフリートの死が主題で、ライン地方のフランク人の間に伝わるジークフリート伝説とブリュンヒルト伝説を素材とする。この古伝説は、現在『エッダ』や『ウェルズンガサガ』『ティドレクサガ』などからうかがい知ることができる。後半はクリームヒルトの復讐(ふくしゅう)とブルグント人の滅亡が主題で、その素材は当時ドナウ川流域に伝わっていた叙事詩とみられる。ニーベルンゲン詩人によってまとめられたこの叙事詩は、4行からなる歌節の最後に示される予告的語句によって物語の悲劇的結末へと導かれ、「喜びが悲しみに終わる」経緯が語られる。
 この英雄叙事詩の後世への影響は非常に大きく、フケーの三部劇『北方の英雄』(1810)、ヘッベルの三部作『ニーベルンゲン族』(1862)などのほか、ワーグナーの楽劇四部作『ニーベルングの指環(ゆびわ)』がよく知られている。[古賀允洋]
『相良守峯訳『ニーベルンゲンの歌』全2冊(岩波文庫) ▽服部正己訳『ニーベルンゲンの歌――ニベルンク族の厄難』(1977・東洋出版) ▽吉村貞司著『ゲルマン神話――ニーベルンゲンからリルケまで』(1972・読売新聞社)』

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世界大百科事典内のニーベルンゲンの歌の言及

【アエティウス】より

…その後,人質時代に培ったフンとの友誼を利用して西ローマ政府の実権を掌握し,皇族以外では破格の名誉である3度のコンスル職(432,437,446)のほか,433または434年にはパトリキウスの称号と全軍司令官の地位を得た。ガリア貴族層を主たる支持基盤とした彼は,436年ころフンの援軍を得てブルグントに壊滅的打撃を与える(この戦いがのちに《ニーベルンゲンの歌》の素材の一つとなった)など,ガリア防衛に功績を残したが,ブリタニアからの援助要請にこたえることはできず,またアフリカもバンダルの手に落ちた。451年にはローマとの敵対政策に転じたフンの西進を,西ゴートとの連合軍を率いてカタラウヌムの戦で撃退した。…

【ジークフリート】より

エッダサガなどの古北欧伝説と《ニーベルンゲンの歌》に登場する人物。 《ボルスンガ・サガ》ではジークフリート(古北欧語ではシグルズSigurðr,Sigurd)は鍛冶屋に養われていて,あるとき竜を退治して宝物を手に入れる。…

【ブルグント王国】より

…436年彼らは西方に勢力を伸ばそうと企てるが,フン族の援軍の力を借りたローマの将軍アエティウスのために壊滅的打撃を被った。この事件はドイツ中世の英雄叙事詩《ニーベルンゲンの歌》によって,アッティラ指揮下のフン人によるグンターの王国の滅亡として伝承された。 残存のブルグント族は,443年,あらためて同盟者としてジュネーブ周辺の地域に移住して王国を再建した後,461年ころのリヨンの占領を契機に,ローヌ川回廊地域で南北両方向に勢力を拡大,グンドバート(グンドバド)Gundobad王(在位480‐516)の時代に最盛期に達する。…

【ラハマン】より

…古典文献学の方法を中高ドイツ文学に適用し,ワルター(フォーゲルワイデの)の詩をはじめとして数多くの作品を校訂し,本文批判の基礎を築いた。《ニーベルンゲンの歌》の原型について歌謡説を唱え,学界に波紋を投じ,またレッシング全集を監修して,近代文学の本文批判に先鞭をつけた。【橋本 郁雄】。…

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