ハーグリーブズ(英語表記)Hargreaves, James

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハーグリーブズ
Hargreaves, James

[生]1721.1.8〈洗礼〉オズワルトウイスル
[没]1778.4.22. ノッティンガム
イギリスの発明家。Hargravesとも記す。一台で複数の糸を紡ぐ多軸紡績機,ジェニー紡績機を発明した。紡績機を考案した当時は,ランカスター州ブラックバーン付近のスタンヒルに住む,貧しく無学な紡織工であった。当初,梳毛機(→梳毛糸)を発明しようとして失敗。1764年頃,娘のジェニーが偶然倒した紡ぎ車の動きからヒントを得て複式手動紡績機を発明したとされる。ジェニー紡績機と名づけて試作品を売り出したが,失業を恐れる手紡工たちに押し入られ,機械を破壊され,1768年にノッティンガムに移住。そこでトマス・ジェームズを協力者に,ジェニー紡績機を使用して靴下やメリヤス類を製造する紡績工場を設立した。1770年に特許を取得した。(→産業革命

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百科事典マイペディアの解説

ハーグリーブズ

英国の発明家。羊毛の梳整(そせい)機などを改良,1765年ごろ紡績能率を著しく高めたジェニー機を発明。1767年に製造販売するが,この機械の出現で失職を恐れた労働者に破壊されてしまった。しかし,複数の紡錘を一人で動かせる点や容易に製作できる点などからアークライト水力紡績機とともに普及した。
→関連項目クロンプトン産業革命ブラックバーン

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世界大百科事典 第2版の解説

ハーグリーブズ【James Hargreaves】

1720?‐78
イギリスの発明家。ランカシャーで織布工と大工とをかねていたが,1762年にキャリコプリント業者ピールRobert Peelの下請として梳綿(そめん)機械製造のために雇われたのが,発明家としての出発点となった。64年にジェニー紡績機械を発明したが,これは,従来の手紡ぎ工の熟練をそっくりそのまま基礎にした機械である。紡績の引伸し,撚(よ)りかけの工程は段階的になされ,人間の手かげんで調整するものであった。

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大辞林 第三版の解説

ハーグリーブズ【James Hargreaves】

?~1778) イギリスの発明家。数個の紡錘をもつジェニー紡績機を発明、生産性を向上させ、産業革命の発端をつくった。

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世界大百科事典内のハーグリーブズの言及

【綿織物業】より

…ところが18世紀後半以後,イギリスで綿織物をつくるための種々の機械がつぎつぎと発明され,綿織物生産は飛躍的に増大するとともに,綿織物工業は産業革命の重要な担い手ともなった。すなわち1733年のJ.ケイの飛杼(とびひ)の発明に始まった織機の改良は,64年J.ハーグリーブズの数個の紡錘をもつ多軸紡績機の発明,68年のR.アークライトによる水力紡績機の発明,さらに85年E.カートライトの蒸気機関を利用した力織機まで続き,綿織物工業は産業革命期のイギリスにおいて飛躍的な発展をとげた。 その後,綿織物工業はイギリスから他のヨーロッパ諸国,そしてアメリカに普及し,とくに19世紀末あたりからはアメリカ南部の綿花地帯に盛んになっていった。…

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