精選版 日本国語大辞典 「ハーモニカ」の意味・読み・例文・類語
ハーモニカ
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気鳴楽器の一種。マウス・オルガンmouth organ、マウス・ハープmouth harpなどともよばれる。基本的な形は、フリーリードを1列に並べ、個々に呼気・吸気を通す穴を設けて箱形のケースに収めたものである。普通、呼気で振動するリードと吸気で振動するリードを交互に並べ、隣接の2音が同時に鳴らないようにしている。これを唇の間にもってきて、左右に動かして必要な音を得、不必要な穴は舌でふさぐなどして演奏する。口腔(こうこう)の形や舌の位置を変えて音色を変化させたり音高を変化させることができる。また、楽器を手で覆うとくぐもった音になり、この変化を急速につけると音を細かく揺らすこともできる。
ハーモニカは複音型と単音型に大別することができる。複音型は一つの音に対して2枚のリードが用いられるような構造になっているもので、この2枚のリードは完全に同一の音高ではなく、微妙にずらせてある。そのためにうなりが生じ、独特の音色が得られる。日本でよく用いられるトレモロ・ハーモニカはこのタイプである。単音型は一つの音に対してリード1枚で、うなりは生じない。合奏においても純粋な響きを得やすいことから、欧米では単音型が主流となっている。
音の配列は、各音高のリードを取り付ける場所をかえることで簡単に変更できるので、さまざまな種類がある。一般的には全音階を基本とし、長調の楽器であれば吹くと鳴る音がド、ミ、ソ、吸うと鳴る音がそれ以外となっていて、主和音を簡単に出せるようになっている。また、半音階ハーモニカは半音異なる二つの全音階ハーモニカをなんらかの形で組み合わせたもので(たとえばハ長調と嬰(えい)ハ長調)、上下2列に並べたものや、レバーを押すことで半音上の調に移行できるようにしたもの(スライド式クロマティック)などがある。
ハーモニカが日本に伝えられたのは1890年代(明治20年代中ごろ)といわれる。第一次世界大戦でドイツ製品の輸入が止まった1916~1917年(大正5~6)ごろ日本でも製造が始められ、安価で手軽に音の出せる楽器として、昭和の初めにかけ一般大衆の間に広まり、演奏活動も盛んに行われた。演奏家としては川口章五(しょうご)、宮田東峰(とうほう)らの名があげられる。第二次世界大戦後はかつての華々しさはないが、教育楽器としての需要もあり、製造面では日本のハーモニカは世界的な品質を誇っている。
[卜田隆嗣]
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