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バヌアツ バヌアツ Vanuatu

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バヌアツ
バヌアツ
Vanuatu

正式名称 バヌアツ共和国 Republic of Vanuatu。旧称ニューヘブリディーズ New Hebrides。面積 1万2190km2。人口 25万1000(2011推計)。首都 エファティ島ビラ

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知恵蔵2015の解説

バヌアツ

メラネシア(南西太平洋)の島国で、英連邦に加盟。オーストラリアの東沖に点在する80余の火山島、サンゴ島から成る。首都はエファティ島ポートビラ。総面積は新潟県と同じほど。人口は約25万(2013年)で、メラネシア系が93%を占める。主要言語はビシュラマ語(ピジン・イングリッシュ)で、英語・フランス語も公用語。
主要産業は農業と観光業だが、多くの島では通貨を介さない自給自足を中心とした暮らしが残っている。温暖多雨な熱帯・亜熱帯気候下、農業はココヤシカカオトウモロコシ、イモ類の栽培が盛ん。輸出品は、コプラ(ココヤシの実を乾燥したもの)やココナツオイルが上位を占めている。観光はダイビングフィッシングカヤックなどのマリンレジャーのほか、「世界で最も火口に近づける火山」として有名なヤスール山(タンナ島)も人気が高い。また近年、首都ポートビラはタックス・ヘイブン(租税回避地)として、海外からの投資を促している。
1606年、ポルトガル人がサント島に到着し、ヨーロッパに紹介。1774年には英探検家クックが来航し、ニューヘブリディーズ諸島と名付けた。その後、植民地化を図るイギリスフランスが領有権を巡り争ったが、1906年に合意。以後は、英仏の共同統治国として、二重支配を受けることになった。特異な統治形態は、多様な文化を持つ多くの島民を分断し、親英派と親仏派の対立を生み出した。80年にバヌアツ共和国として独立を果たしたが、この時、親仏派が独立反対運動(サント島の反乱)を起こしている。
環太平洋造山帯の上にあり、地震や火山の被害が多い。またサイクロン通り道にも当たり、2015年3月には超大型サイクロン「パム」の直撃を受けた。首都ポートビラを始め全土が壊滅的な被害を受け、南部のタンナ島は9割以上の家屋が倒壊したと伝えられる。世界気象機関(WMO)は「パム」を最大風速約70メートル、最大規模の「カテゴリー5」と発表している。英・環境保護団体Friends of the Earthが発表した「地球幸福度指数」(06年)で、バヌアツは世界1位(対象178カ国)に選ばれている。

(大迫秀樹 フリー編集者/2015年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

バヌアツ

オーストラリアとフィジーの間にある島国。フツナ島は首都ポートビラから南東約300キロにあり、面積は約11平方キロ。人口は500人程度で、漁業や焼き畑農業が主な産業。

(2009-11-28 朝日新聞 夕刊 1社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

バヌアツ(Vanuatu)

南太平洋西部、ニューヘブリディーズ諸島を占める共和国。首都ポートビラエファテ島にある。英国・フランスの共同統治領から1980年に独立。ココナツ油・コプラなどを産する。人口22万(2010)。

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百科事典マイペディアの解説

バヌアツ

◎正式名称−バヌアツ共和国Republic of Vanuatu。◎面積−1万2190km2。◎人口−23万人(2009)。◎首都−ポートビラVila(4万人,2009)。
→関連項目メラネシア

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世界大百科事典 第2版の解説

バヌアツ【Vanuatu】

正式名称=バヌアツ共和国Republic of Vanuatu面積=1万2189km2人口(1996)=17万人首都=ビラVila(日本との時差=+2時間)主要言語=ビスラマ語,英語,フランス語通貨=バツVatu南西太平洋にある独立国。南緯13゜~21゜,東経166゜~171゜の南西太平洋にY字形に連なる,イギリス・フランス共同統治領のニューヘブリデスNew Hebrides(ヌーベルゼブリードNouvelles Hébrides)諸島が1980年に独立してバヌアツ共和国となった。

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大辞林 第三版の解説

バヌアツ【Vanuatu】

南太平洋、ニューヘブリデス諸島から成る共和国。イギリス・フランス共同統治領から1980年独立。コプラ・カカオなどを産する。住民はメラネシア人。首都はエファテ島のポートビラ。面積1万2千平方キロメートル。人口20万( 2005)。正称、バヌアツ共和国。

出典|三省堂
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知恵蔵miniの解説

バヌアツ

南太平洋の島国。正式名称はバヌアツ共和国。首都はポートビラ。国土面積は日本の新潟県とほぼ同じ大きさの約1万2190平方キロメートルで、人口は約25万人(2013年時点)。主にメラネシア系の民族が居住し、ビシュラマ語(ピジン英語)、英語、仏語を公用語とする。1605年、ポルトガル人探検家のペドロ・フェルナンデス・デ・キロスによって発見された。1906年に英仏の共同統治下に入り、80年にイギリス連邦加盟の共和国として独立した。

(2015-3-18)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バヌアツ
ばぬあつ
Republic of Vanuatu英語
Rpublique du Vanuatuフランス語
Ripablik blong Vanuatuビスラマ語

ソロモン諸島の南東、フィジーの西側に位置するメラネシアの群島国家。正称バヌアツ共和国Republic of Vanuatu。国土面積1万2189平方キロメートルは新潟県の広さに相当する。人口は23万4023(2009国勢調査)、26万5000(2013国連推計)で、1980年7月にイギリス・フランス共同統治領から独立した。英語、フランス語のほかにビスラマ語とよばれるピジン英語の三つが公用語。首都はエファテ島のビラ(ポート・ビラ)で、全人口の1割超の4万4040人(2009)が住んでいる。[小林 泉]

自然・地誌

800キロメートルの範囲に連なる83の島々は、かつてニュー・ヘブリデス諸島とよばれた。最大の島はエスピリツ・サント(エスピリッツ・サント)島(3678平方キロメートル)で、ここには国内最高峰のタブウェマサナ山(1880メートル)がある。首都ビラのあるエファテ島は、列島のほぼ中央に位置する。島々の約半分は火山島で、険しい山の周りに平地がわずかにあるという地形で、とくにアンブリム島、ターナ島(タンナ島)、ウルベア島の火山はいまも活動している。これらは環太平洋火山帯の一部をなしているため、近海ではしばしばマグニチュード7超級の地震が起きている。そのほかの小さな島々は、大方がサンゴ礁島。最南端にある無人島マシュー島とハンター島は、フランスの海外領土ニュー・カレドニアとの間で領有問題を抱えている。熱帯海洋性気候に属するが、南部の島々では亜熱帯性に近く、南東貿易風の影響下にもあって5月から10月にかけては気温が20℃前後に低下することもある。降水量は年平均で2300ミリメートルであるが、南から北に行くほど降雨量が増える。
 住民はメラネシア系が98%を占め、若干のフランス系やベトナム系、中国系がいる。険しい地形に分断されて島々が散在しているメラネシア的特徴がこの地域にもみられ、村落集団の規模は比較的小さい。そのため国内には100以上もの独立言語が存在するので、地域共通語としてピジン英語が発達。バヌアツでは、これをビスラマ語とよび国語とした。
 首都ならびにエスピリツ・サント島のサント(ルガンビル。人口1万3167、2009年)の2大都市住民以外は、農村部もしくは森林部に住み、昔ながらの伝統農耕社会に暮らしている。タロ、ヤムなどの根茎類栽培を主とし、牙(きば)のあるブタは食肉的価値とともに貨幣的役割も果たす。牙を丸めて育てる技術があり、渦を巻いた牙が長いほど高価値を有する。この渦を巻いたブタの牙はバヌアツの伝統的シンボルで、図案化されて国旗のデザインにもなっている。[小林 泉]

歴史

記録ではこの諸島に最初に足を踏み入れた西洋人は、ポルトガル人のペドロ・フェルナンデス・デ・キロスPedro Fernndez de Quirs(1565―1615)で、1606年4月27日にエスピリツ・サント島に上陸している。この地域をニュー・へブリデス諸島と命名したのは、1774年にこの地を訪れたイギリス人航海者ジェームズ・クックである。その後、イギリス、フランスの領有権争いが続き、1906年に両国が共同統治condominium(英仏共同統治)するという世界でも珍しい形態での合意が成立。この統治方法は、イギリス統治区とフランス統治区を分けたのではなく、たとえばイギリスが英語教育の小学校を建設した隣に、フランスがフランス語教育の小学校を建てるというように、二重統治ともいえる複雑な実態であった。これがフランス語教育系と英語教育系の住民間に思考ギャップやコミュニケーションギャップを引き起こした。
 1970年代になると、一部住民の間に独立機運が高まり、イギリスが受け入れる一方、フランス政府は独立を拒んだ。フランス系住民が多く住んでいたターナ島やエスピリツ・サント島では、しばしば1島による独立宣言をするなどの独立運動も起こった。こうしたなか、イギリスはフランス政府を説得して、1980年7月30日にバヌアツ共和国としての独立を認めたが、このとき、エスピリツ・サント島のフランス系ならびにフランス語系住民が、武器を取って独立に反対する「サントの反乱」が起きた。[小林 泉]

政治

政体は大統領(任期5年)を国家元首とする共和制。国会議員と各州議会議長から成る選挙人団が大統領を選出する。大統領は最高裁判所長官とほかの3人の裁判官を指名するが、行政権は内閣にある議院内閣制。議会は議席数52の一院制で、議員の任期は4年。独立時の地方行政は11州であったが、1994年からは6州に統合された。
 英仏共同統治という形態は、イギリス、フランスのどちらの言語で教育を受けたかによる二つの住民グループをつくり出した。これに伝統的な部族間の利害が絡まって複数政党が林立し、複雑で不安定な政治状況を生み出している。議員任期は4年あるものの、独立以来36年(2016年2月時点)で11人21代の首相が出現している事情もそこにある。
 外交関係では、太平洋諸島フォーラム(PIF)への加盟はもちろんであるが、同じメラネシア国家であるパプア・ニューギニア、ソロモン諸島との連携を深めており、首都のビラにはメラネシア・スピアヘッドグループ(MSG=Melanesian Spearhead Group)の本部が置かれている。共和制として独立した後もイギリス連邦に加盟している。[小林 泉]

経済・社会

国民の70%が非貨幣経済下の自給的な農業・沿岸漁業に従事する一方、残りの30%の国民は、小規模ながら産業としての農業と観光業で国内生産を生み出している。フランス系人が経営していた牧畜業が引き継がれ、牛肉は主要な輸出商品である。活動中の火山があるなどの変化に富んだ地形とフランス系人がつくった首都ビラのエキゾチックなたたずまいは、イギリス連邦系から独立した周辺島嶼(とうしょ)国にはあまりみられない雰囲気を醸し出している。ニュージーランド人が始めたバンジージャンプの原型は、ペンテコスト島にみられる櫓(やぐら)の上から飛び降りる成人の儀式であった。こうした島の魅力が、年間17万人を超える観光客を引きつけている。
 自国通貨はバツ。経済の生産規模を示すGDP(国内総生産)は年8.15億ドル(2014年、世界銀行)。国民1人当りのGNI(国民総所得)は3160ドル(2014年、世界銀行)であるが、貨幣経済の普及率を考慮すれば、都市生活者の実質所得水準はこの倍以上になると推測される。これは同じ国内といえども、都市部と農村や山間部の人々の暮らし方が大きく異なることを意味する。2006年にイギリスのシンクタンクが発表した世界幸福度ランキングでは、178か国中第一位で「世界一幸せな国」として注目された。
 宗教はキリスト教が浸透し、国民はほぼキリスト教徒だとされているが、伝統社会には依然として土着信仰も根強く残っている。
 教育制度は初等教育が8年、中等教育が4年で、初等教育の就学率は96%。国民全体の識字率は64%以下であるが、35歳未満でみると80%に近づく。小学校、中学校ともに、英語あるいはフランス語を使用する2種類の学校が混在しており、国民は自由に選んで就学できる。国内には南太平洋大学(本校はフィジー)の分校があるが、高等教育を求める者は、南太平洋大学かオーストラリア、ニュージーランドの大学に進学する。フランス語教育を受けた者は、隣のフランス領ニュー・カレドニアの大学に留学する者もいるが、徐々に英語派の数が増えてきている。[小林 泉]

日本との関係

太平洋戦争当時、ソロモン諸島まで侵攻した日本軍に対し、連合国軍はバヌアツ側で対峙(たいじ)したため、この地域より以東、以南は戦闘の影響を受けていない。周辺海域はソロモン海域に比べて好漁場ではなく、漁業協定も結んでいない。
 1981年(昭和56)に日本と外交関係を樹立。東京にバヌアツ名誉領事館が開設されていたが、2003年(平成15)に閉館。日本は在フィジーの大使が兼轄している。青年海外協力隊を派遣しているほか、日本からのODA(政府開発援助)供与額は2013年度(平成25)までの累積で251.07億円になっている。[小林 泉]

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