ロシア連邦東部,サハ(ヤクート)共和国の首都。人口23万6000(2005)。水陸空交通の要衝。レナ川左岸の河港で,10月末から5月初めまでレナ川が凍結するので,夏季にムルマンスクとの間を北極海経由で往復する貨客船の発着でにぎわう。毛皮取引の中心で,皮革,製靴コンビナートがあり,化学工業,製材,製紙,食品加工,煉瓦製造,船舶修理などが発展している。また周辺の天然ガス採掘プロジェクトの中心として活気を呈している。市内は天然ガス利用の集中暖房方式がとられている。ヤクート文化の中心で,総合大学,教育大学,医学大学,新聞・雑誌の発行所がある。郊外にあるロシア科学アカデミー凍土研究所ではしばしば大規模な国際学会が開かれる。1632年に砦(とりで)ができ,80年代に城塞(木造の望楼が現在も保存されている)となり,軍事,行政,商業の中心となってきた。また流刑地でもあった。
執筆者:山本 敏
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ロシア連邦東部、サハ共和国の首都。レナ川の中流左岸にある河港都市。人口19万5500(1999)。バム鉄道のベルカキート駅へ幹線自動車道が通じ、空港もある交通の要地。船舶修理、家具、皮革・履き物、建設資材、縫製、食料品(乳業、魚、酒、肉)などの工業がある。国立総合大学と諸学校、ロシア科学アカデミー支部とその永久凍土研究所、博物館、劇場などがあって、教育・文化の中心地ともなっている。起源は1632年にレナ川右岸に建設された柵(さく)(要塞(ようさい))で、のちに左岸へ移った。17世紀から18世紀前半まで、極東におけるロシアの探検や植民活動の根拠地となった。帝政時代の流刑地。1922年4月からヤクート自治共和国(1991年サハ共和国)の首都。
[三上正利]
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