三稜石(読み)さんりょうせき(英語表記)facetted pebble

百科事典マイペディアの解説

三稜石【さんりょうせき】

ドライカンターとも。砂漠地方や,まれに海岸でも発見される礫(れき)で,風に混じって吹く砂のため表面がみがかれ平らになり,2〜3の稜角をそなえたもの。御前崎では天然記念物に指定されている。
→関連項目御前崎[町]風食

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岩石学辞典の解説

三稜石

三個の側面で囲まれた礫で,乾燥気候の下で風によって形成されたもの.砂漠などの乾燥気候の地域に多いが,そこに限られるわけではなく,砂漠などの熱い場合と,氷河地域の冷たい場合がある[Grabau : 1920].礫や岩片が風食を受けると風上側に平滑な面ができて,その一端に稜ができる.風向きの季節的変化または礫の転動によって二個以上の面ができる.各面の交線は鋭い稜となるので,三稜石と呼ばれる.稜が一個の場合は一稜石(einkanter)で,これらも含めて三稜石と呼ばれることが多い.稜の数の如何にかかわらず風稜石と呼ばれる[木村ほか : 1973].

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世界大百科事典 第2版の解説

さんりょうせき【三稜石 Dreikanter[ドイツ]】

風の強い砂漠やまれに海岸に形成される三角錐状の風食礫(れき)。風食礫と同じ意味に使用されることもある。風で吹き飛ばされた砂により,磨滅した平滑な面をもつ礫が風食礫である。一定方向の強い風が吹く所に長期間移動しない礫があると風上側に平滑な磨滅面が形成される。その後,風向が変わったり,礫の下の細粒物質が移動して礫の方向が変わると新しい磨滅面が形成される。砂漠の特定の所にのみ形成されている。【赤木 祥彦】

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大辞林 第三版の解説

さんりょうせき【三稜石】

砂塵を含んだ強い風の風食作用でできた三角錐状の礫れき。砂漠や海岸地方にみられる。ドライカンター。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三稜石
さんりょうせき

風食によって礫(れき)の表面が磨かれて、光沢を有し、通常3本の稜をもつか、平らな面が2~3面発達している奇形の礫をいう。
 風の強い砂漠地方や海岸砂丘などでみられる現象で、卓越風に運ばれ移動する砂が、やすりのような作用で礫の表面を磨食する結果形成される。アメリカではモハーベ砂漠で多数の三稜石が発見されている。日本では、御前崎(おまえざき)の海岸段丘の礫が、その上にはい上った砂丘砂(さきゅうさ)によって磨かれて、みごとな三稜石が発見されている。日本海沿岸の砂丘地でも、基盤の礫や運ばれてきた礫が、砂によって磨かれ、りっぱな三稜石が形成されていることがある。鳥取砂丘においても、そのような礫をみつけることができる。また、三原山の火口原のように、砂丘地以外でも風が強く砂礫に恵まれている所には、認められることがある。[豊島吉則]

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精選版 日本国語大辞典の解説

さんりょう‐せき【三稜石】

〘名〙 砂漠や海岸など風の激しい砂地で、一定方向から風食され、二つまたは三つの平面をもち、そのため三本の稜が一点に集まった形となった石。静岡県の御前崎、伊豆の大島などに多い。ドライカンター。みつかどいし。〔紀伊続風土記(1839)〕

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