風食によって礫(れき)の表面が磨かれて、光沢を有し、通常3本の稜をもつか、平らな面が2~3面発達している奇形の礫をいう。
風の強い砂漠地方や海岸砂丘などでみられる現象で、卓越風に運ばれ移動する砂が、やすりのような作用で礫の表面を磨食する結果形成される。アメリカではモハーベ砂漠で多数の三稜石が発見されている。日本では、御前崎(おまえざき)の海岸段丘の礫が、その上にはい上った砂丘砂(さきゅうさ)によって磨かれて、みごとな三稜石が発見されている。日本海沿岸の砂丘地でも、基盤の礫や運ばれてきた礫が、砂によって磨かれ、りっぱな三稜石が形成されていることがある。鳥取砂丘においても、そのような礫をみつけることができる。また、三原山の火口原のように、砂丘地以外でも風が強く砂礫に恵まれている所には、認められることがある。
[豊島吉則]
風の強い砂漠やまれに海岸に形成される三角錐状の風食礫(れき)。風食礫と同じ意味に使用されることもある。風で吹き飛ばされた砂により,磨滅した平滑な面をもつ礫が風食礫である。一定方向の強い風が吹く所に長期間移動しない礫があると風上側に平滑な磨滅面が形成される。その後,風向が変わったり,礫の下の細粒物質が移動して礫の方向が変わると新しい磨滅面が形成される。砂漠の特定の所にのみ形成されている。
執筆者:赤木 祥彦
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