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不知火 しらぬい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

不知火
しらぬい

有明海八代海の沿岸で真夏にみられる光の異常屈折現象。海上の漁火(いさりび)が実際の数よりもずっと多く明滅し,また横に広がってみえる奇観を呈する。これは夜になって干潟海面の温度に差が生じると,その上の空気密度も異なり,微風があると密度の異なる空気の小気塊が湾内を満たし,それらがレンズと同様の作用をして,光が不規則屈折をするために起こる。

不知火
しらぬひ

熊本県中部,宇城市西部の旧町域。宇土半島南東岸に位置し,八代海に臨む。「しらぬい」ともいう。 1956年不知火村と松合町が合体し不知火町が発足。 2005年小川町,豊野町,松橋町,三角町と合体し宇城市となる。丘陵地でミカン,ブドウの栽培,低地で施設園芸が盛ん。松合は漁業集落で,旧暦8月1日 (八朔) の夜は不知火の見物客でにぎわう。装飾古墳の桂原古墳や大見川上流の石畳などの古跡,景勝地がある。

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デジタル大辞泉の解説

しらぬ‐い〔‐ひ〕【火】

九州の有明海八代海(やつしろかい)で、夜間無数の光が明滅する現象。漁船の漁火(いさりび)が異常屈折によって光像を作るために起こる。八朔(はっさく)(陰暦8月1日)ごろの月のない夜に多くみられる。 秋》「―の見えぬ芒にうずくまり/久女

しらぬ‐ひ【知火】

しらぬい(不知火)

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百科事典マイペディアの解説

不知火【しらぬい】

九州の有明海,八代海などで夜間に見られる光の異常屈折現象。干潟に夜間の放射冷却によって局所的に冷気塊ができるが,海上の気温はこれより高い。このように複雑に存在する密度の異なる気塊が微風に流されて波状に移動すると,光の異常屈折が起こり一つの漁火が無数に見えたり,また消えたりして,〈千灯万火明滅離合〉というような現象を呈する。
→関連項目不知火[町]日奈久[温泉]八代海

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デジタル大辞泉プラスの解説

不知火(しらぬひ)

熊本県宇城市にある道の駅。国道266号に沿う。

不知火

熊本県、鹿児島県、愛媛県、香川県、静岡県などで生産される柑橘類。一般に「デコポン」の名で知られる。実の重さ200~280g程度で、果皮は黄橙、糖度は高く美味。なり口が盛り上がった形状が特徴。「清見」と「中野3号」の交配により国内で育成された品種。「デコポン」はJA熊本果実連の登録商標

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世界大百科事典 第2版の解説

しらぬい【不知火】

光の異常屈折のために,一点の漁火(いさりび)でも左右に細長くのびて見える現象。九州の八代海(別名不知火海)や有明海で夏の朔日(さくじつ)(旧暦の1日で大潮になる日),特に八朔(旧暦8月1日)によく見られる。この現象は《日本書紀》景行紀にも記され,古くから知られていたが,その正体が不明のまま不知火といいならわされてきた。1937年宮西通可(1892‐1962)が現地の観測と室内実験で,不知火現象のおこる機構を説明した。

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大辞林 第三版の解説

しらぬい【不知火】

夜間の海上に多くの光が点在し、ゆらめいて見える現象。九州の八代やつしろ海・有明海で見られるものが有名。干潟の冷えた水面と大気との間にできる温度差によって、遠くの少数の漁火いさりびが無数の影像を作る、異常屈折現象とする説が有力。しらぬひ。 [季] 秋。 〔景行天皇が肥の国を討伐した際、暗夜の海上に正体不明の火が無数に現れたという故事がある〕

しらぬひ【不知火】

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世界大百科事典内の不知火の言及

【肥の国(火の国)】より

…《日本書紀》には,景行天皇の船が,夜暗くして着岸が困難であったとき,遥かに火の光を見て無事陸に着くことができたので,その地八代県(あがた)豊村を火の国と名づけたという地名由来伝承をのせる。また《肥前国風土記》には,肥君らの祖,健緒組が土蜘蛛(つちぐも)を討ったとき,不知火(しらぬい)が天から降ったため,火の国としたという伝承をのせている。これらから,肥君の本拠,肥後国八代郡肥伊郷付近より起こって肥(火)の国の名がつけられたものであろう(八木田政名《新撰事蹟通考》)。…

※「不知火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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