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久高島 くだかじま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

久高島
くだかじま

沖縄県沖縄島南東岸,知念岬の東方約 5kmの海上にある島。北東―南西に細長く低平で,南城市に属する。琉球の始祖アマミキョが降臨し五穀を初めて伝えたところとされ,「神の島」と呼ばれる。王朝時代には国王がキコエオオキミ(聞得大君。巫女の最高職)を伴って来島し,神を拝したといわれる。ノロの制度をはじめ,古くからの祭礼や儀式も数多く残され,民俗学的に貴重な島とされる。なかでも 12年に一度,午年に行なわれるイザイホーという祭礼が有名。半農半漁の島で,耕地は原始共有制を残している。特産物にエラブウミヘビ(エラブウナギ)がある。電気と水は本島から海底を通じて送られている。本島の馬天から船便がある。面積 1.38km2。人口 295(2005)。

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世界大百科事典 第2版の解説

くだかじま【久高島】

沖縄県,沖縄島(本島)南部,知念半島の東方海上5kmにある島で,島尻郡知念村に属する。琉球石灰岩からなる細長い低平な島で,面積1.4km2,人口259(1995)。琉球開闢(かいびやく)神話にも登場する聖なる島として知られ,五穀の種子が最初に漂着した地とされている。古くは琉球王みずから久高島に渡り親拝があったといわれる。また12年目ごとの午年に行われるイザイホー祭事はノロを中心とする女子の祭祀(さいし)組織によって営まれている。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔沖縄県〕久高島(くだかじま)


沖縄島南東部、知念(ちねん)崎の東方沖約5kmに浮かぶ島。面積1.4km2。南城(なんじょう)市に属する。標高17mを最高点とする低平な島。琉球(りゅうきゅう)石灰岩からなり、南西から北東へ細長く延びる。琉球開闢(かいびゃく)神話に語られる「神の島」として有名。12年ごとに行われる祭事「いざいほー」は、女子の祭祀(さいし)組織で営まれる。地割制度(土地共有制)が残る。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

久高島
くだかじま

沖縄本島南部、知念(ちねん)岬の東方海上5キロメートルに位置し、中城(なかぐすく)湾と太平洋との区境をなす島。沖縄県南城(なんじょう)市に属し、面積1.38平方キロメートル。最高標高17メートルの細長い低島。全島が琉球(りゅうきゅう)石灰岩からなる海岸段丘で形成されている。外洋に面した海岸は裾礁(きょしょう)からなるサンゴ礁の発達が顕著であるが、内湾側は浅海にあった枝サンゴ群集がオニヒトデの被害で1980年ごろ死滅した。また島の周辺には裾礁や台礁が連続し、美しいサンゴ礁景観を示している。
 近世、近代は航海業で活躍していたが、第二次世界大戦前にはカツオ漁で八重山(やえやま)列島から南洋諸島まで進出した。現在は半農半漁。ここは「神の島」として知られ、12年に一度行われる「イザイホー」は女子による古代祭祀(さいし)神事を残す行事として有名であるが、後継者不足のため、1978年(昭和53)以降は行われていない。対岸の知念半島にある斎場御嶽(せいふぁうたき)(沖縄における御嶽の中心的存在)とともに、沖縄の主要な聖地となっている。そのほか、古くからの地割制度がいまなお残存することでも知られる。古い集落である久高と外間(ほかま)が合併されて現在1字(あざ)(久高)を構成する。対岸の安座真(あざま)港から毎日定期船があり、夏には海水浴でもにぎわう。人口268(2009)。[目崎茂和]

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世界大百科事典内の久高島の言及

【イザイホー】より

…沖縄県島尻郡知念村字久高(くだか)に伝わる祭事。12年に1度午(うま)年の旧11月15日から5日間にわたって行われ,久高島で生まれたナンチュと呼ばれる30歳から41歳までの女性が〈みこ〉としての資格を得て,ノロを頂点とする祭祀集団に加入して神女になる儀式。祭りに先立つ1ヵ月前から祭祀の主宰者であるノロや先輩格のヤジクが,今度初めて祭りに参加するナンチュを率いて島内の聖所を巡拝する〈御願立(おかんだて)〉の行事をすませる。…

【沖縄[県]】より

…久米島にあって〈聞得大君〉に直属し,同島のノロを統轄していた神官は〈君南風(チンベー)〉とよび,八重山のオヤケ・アカハチの反乱征伐(尚真王24年,1500年)に功ありとして恩賞に君南風御殿を授かったことで知られ,三十三君の一つである。国王および〈聞得大君〉と深い関係をもつ久高(くたか)島は開闢(かいびやく)伝説でも名高く,知念(ちねん),玉城(たまぐすく)とともにカミグニとされた。知念村久手堅にある斎場御嶽(さいふあうたき)は開闢降臨の地とされ,久高島への遥拝所でもあり,聞得大君の〈御新下(おあらおり)〉という就任儀礼では参籠が行われた。…

※「久高島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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