九十九湾(読み)ツクモワン

デジタル大辞泉 「九十九湾」の意味・読み・例文・類語

つくも‐わん【九十九湾】

石川県能登半島北東部の能登町にある小湾。リアス式沈降海岸で、屈曲が多い。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「九十九湾」の意味・わかりやすい解説

九十九湾
つくもわん

石川県北部,能登半島の北東岸にある小湾。能登町に属する。第四紀に浸食された河谷が沈水して生じた溺れ谷で,数多くの入江と白い凝灰岩断崖が続く。湾口約 200m,湾奥まで約 1200m,最大水深 25m。湾内は蓬来島が浮かび波静かで,汀線付近にウラジロやコチシダなど暖地性植物の大群生が見られる。内浦海域公園地区に指定され,内浦第一の景勝地として能登半島国定公園の中心の一つとなっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「九十九湾」の意味・わかりやすい解説

九十九湾
つくもわん

石川県能登半島(のとはんとう)北東部、鳳珠(ほうす)郡能登町(のとちょう)内浦(うちうら)地区にある小湾。湾口約200メートル、奥行約1.2キロメートル。湾内はリアス海岸で、出入りが多く入り江が99あることから名づけられたという。水深27メートルで、海水は透明、海藻が多い。湾内には蓬莱島(ほうらいじま)が浮かび、周囲の海岸段丘ではアカマツのほかウラジロ、コモチシダなど暖地系の植物が繁茂。天候がよいと湾内から立山(たてやま)連峰も遠望できる。能登半島国定公園の内浦を代表する女性的景観美を誇り、海域公園もある。湾奥に金沢大学環日本海域環境研究センターの能登臨海実験施設がある。湾内を巡る遊覧船がある。鉄道は、のと鉄道能登線(穴水(あなみず)―蛸島(たこじま)間)が通じ、九十九湾小木(おぎ)駅があったが、2005年(平成17)4月廃止され、現在は代替バスが通じている。

[矢ヶ崎孝雄]


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改訂新版 世界大百科事典 「九十九湾」の意味・わかりやすい解説

九十九湾 (つくもわん)

石川県能登半島東岸,鳳珠(ほうす)郡能登町の小湾。典型的な溺れ谷海岸で,湾口約300m,奥行き約1300m。海食崖や海食台が発達している。湾内は穏やかで,魚類や海草の種類も多く,海中公園に指定されている。湾の中ほどに蓬萊(ほうらい)島が浮かび,湾口の日和山公園からの眺望もよい。金沢大学臨海実験施設のほか,ホテル,民宿なども数多くあり,能登半島国定公園では内浦を代表する観光地。
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事典・日本の観光資源 「九十九湾」の解説

九十九湾

(石川県鳳珠郡能登町)
日本百景」指定の観光名所。

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