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以て モチテ

デジタル大辞泉の解説

もち‐て【以て】

[連語]《動詞「も(持)つ」の連用形+接続助詞「て」。「をもちて」の形でも用いられる》道具・方法・材料などを表す。…でもって。
「人見ずは我が袖―隠さむを焼けつつかあらむ着ずて来にけり」〈・二六九〉

もっ‐て【以て】

[連語]《「も(持)ちて」の音変化》
(多く「…をもって」の形で格助詞のように用いて)
㋐手段・方法を示す。「誠意を以て交渉に当たる」「書面を以て申し入れる」「好意を以て迎えられる」
㋑原因・理由を示す。「過失の故を以て責めを負う」
㋒事の行われる時を示す。「九月一日を以て防災の日とする」
㋓くぎり・限界を示す。「これを以て終了させていただきます」
語調を強めるのに用いる。「いよいよ以て承知できない」「まことに以て残念なことだ」
(「でもって」の形で)
㋐並列・添加の意の接続助詞のように用いる。…のうえに。…かつ。「安価で以て質の良い品物」
㋑格助詞「」を強める意を表す。「人手不足を技術で以て補う」「会議で以て決定された」
[接]《漢文における「以」や「式」の訓読から生じた語》そして。それによって。それについて。→も(以)てもち(以)て
「天地の間にあるよろずの物を資り、―衣食住の用を達し」〈福沢学問のすゝめ

も‐て【以て】

[連語]《「も(持)ちて」の音変化》
手段・材料を表す。…によって。…で。
「我妹子(わぎもこ)が形見の衣なかりせば何物―か命継がまし」〈・三七三三〉
語調を強めるのに用いる。 →もっ(以)て
「貧しき者は財(たから)を―礼とし」〈徒然・一三一〉
[補説]12とも「をもて」の形でも用いられる。
[接頭]動詞に付いて、その意味を強めたり、語調を整えたりするのに用いる。「以てあつかう」「以てはやす」「以てさわぐ」

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

大辞林 第三版の解説

もって【以て】

( 連語 ) 〔動詞「もつ(持つ)」の連用形の音便の形「もっ」に接続助詞「て」の付いたもの〕 動詞「持つ」の具体的な意味が薄れ、一語の助詞のように用いられる。
格助詞的に用いられる場合。「をもって」の形で用いられることが多い。
手段・方法・材料などを表す。…で。…でもって。…によって。 「書面を-通知する」 「願はくは今日の拝参を-必ず当生の良縁とせん/海道記」
原因・理由などを表す。…の理由で。…により。 「博学を-聞こえる」 「猛練習を-鳴るチーム」 「世尊此の因縁を-我等諸の王を護世者と名づく/金光明最勝王経 平安初期点
動作の行われる時を表す。に。 「顔を洗う序ついでを-、冷たい縁を素足で踏みながら、箱の蓋を取つて鳥籠を明海あかるみへ出した/文鳥 漱石」 「尚八月十五日を-行ふべきなり/今昔 31
動作・作用の行われる際の状態を表す。 「優秀な成績を-卒業した」
単なる強めとして用いる。 「いささか-迷惑なことだ」 「東京を-日本の首都とする」 「水を-遍く灑ぐ/金光明最勝王経 平安初期点」 「コトゴトク-クチヲトヂラレヲワンヌ/ロドリゲス」
接続助詞的に用いられる場合。
形容動詞、断定の助動詞「だ」の連用形に付いて、下に続ける。「…の上に」「…に加えて」などの意を表す。かつ。 「利口で-、すなおな子だ」 「美人で-、頭もいいときている」
動詞の連用形に付いて、下の動詞に続ける。「…しながら」の意を表す。 「歌い-踊る」 「古宮川町はどうまゐりまするとさぐり-帰れ/浮世草子・長者容気」 → ちて(連語)
[句項目]

もて【以て】

( 連語 ) 〔「もって(以て)」の促音の無表記から〕 動詞「持つ」の具体的な意味が薄れ、一語の助詞のように用いられる。
格助詞的に用いられる場合。「をもて」の形でも用いられる。
手段・方法・材料などを表す。…で。…でもって。 「我妹子が形見の衣なかりせば何物-か命継がまし/万葉集 3733」 「わたつ海のかざしにさせる白妙の波-ゆへる淡路島山/古今 雑上
単なる強めとして用いる。 「おほやけの奉り物はおろそかなるを-よしとす/徒然 2
接続助詞的に用いられる場合。動詞の連用形に付いて、下の動詞に続ける。…て。 「この御子のおよずけ-おはする御かたち・心ばへ、ありがたく珍しきまで見え給ふを/源氏 桐壺」 「知らぬ人をむかへ-来たらんあいなさよ/徒然 240」 〔 は、現代語でも文章語では、「石-打つ」などと用いられることがある〕 → もつて(連語)

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