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位子 いし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

位子
いし

奈良,平安時代に使用された法律用語で,律令にはこの用語は直接みえないが,『続日本紀』や平城宮出土木簡にはこの語が記されている。内六位以下八位以上の位階を有する者の子を意味する。このうち,律令法上特権を認められるのは,原則として嫡子に限られ,養老軍防令によれば,位子中の嫡子は,年 21に達すれば,京国の官司の勘検を受け,上中下の3等に分たれ,上等は大舎人,中等は兵衛,下等は使部に任用されることになっている。すなわち,彼らには蔭子孫のごとく,ただちに位階は授けられないが,勤務の継続によって,位階を与えられる官職が給せられる。したがって,蔭子と同様に,この階層にもまた一生勤務すれば,だいたい親の位階に達するという位階の相続が事実上可能とされていたわけである。

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世界大百科事典 第2版の解説

いし【位子】

日本古代の律令官人の任用法上での資格身分の一つ。蔭子孫(おんしそん),白丁(はくてい)とともに,任用法上の資格身分体系を形づくる。内六位から内八位までの官人の嫡子を位子とよび,本人の才幹によって上・中・下等に区分して,それぞれ大舎人(おおどねり),兵衛(ひようえ),使部(つかいべ)に採用されるが,位子不足の場合には,庶子も兵衛に採用する規定であった。また位子およびこれに準ずる庶子は,大学への情願入学がみとめられた。

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世界大百科事典内の位子の言及

【入色人】より

…日本古代の律令官僚制で,それぞれの官職に採用される有資格者,またその下級職員に採用された人をいう。大宝・養老両令条では,内舎人(うどねり)・大舎人・東宮舎人・中宮舎人などに採用される資格をもつ蔭子孫(おんしそん)や,大舎人・兵衛・使部に任用される資格をもつ位子(いし)も,入色人のケースである。そして諸官庁に属する伴部らになりうる負名氏(なおいのうじ)の有資格者も入色人であり,たとえば主殿寮の殿部(とのもり),掃部司の掃部(かにもり),主水司の水部,造酒司の酒部,囚獄司や東・西市司の物部などになりうる有資格者たちが入色人とよばれた。…

※「位子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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