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白丁(読み)はくちょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白丁
はくちょう

下級武士の着用する狩衣 (かりぎぬ) の一種。白の布子張であったので「白張」とも書いた。また,律令制の諸官司,神社,駅 (うまや) などに配属されて雑務を行う無位無官の人や,諸家の傘持,沓持,口取など仕丁がこれを着たところから,彼らを白丁 (「はくてい」ともいう) ともいった。白丁から官途についても主典 (さかん) にまでしか進めなかった。

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世界大百科事典 第2版の解説

はくてい【白丁】

日本古代の律令制のもとで,庸(よう)・調(ちよう)を負担する無位の成年男子。〈はくちょう〉ともいう。また律令官僚の出身法,つまり律令官僚に参加するときの階層的な資格身分についての一概念。その出身法では,蔭子孫(おんしそん),位子(いし),白丁という概念系列があり,蔭子孫・位子に対して,それ以外のものを白丁とよぶ。具体的には,内六位から内八位までの本格的な下級官僚の庶子,および内・外初位(そい)の者の嫡・庶子,外六位から外八位の官僚たちの嫡・庶子,ならびに庶人の子たちを指す。

はくてい【白丁】

朝鮮の被差別民朝鮮語ではペクチョン。白丁という語は高麗時代には国家の職役についていない一般庶民を指したが,1423年に政府が非農耕民である禾尺(かしやく)(楊水尺)・才人を〈新白丁〉として戸籍に編入したことからしだいに差別語化した。早く分離して軽業などの大道芸人となった才人とともに,白丁は賤民の代表として厳しい迫害をうけた。結婚は白丁間のみに限定され,奴婢(ぬひ)などと異なって身分上昇の機会は閉ざされていた。

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大辞林 第三版の解説

はくてい【白丁】

律令制で、官途につかず、口分田を班給されて税を納め課役を負担する者。無位無官の公民。
朝鮮の被差別民。高麗時代には一定の職役を負担せず、土地の支給も受けない農民を指したが、朝鮮王朝時代に被差別民の呼称となり、身分・職業・住居・服装・結婚などで激しい差別を受けた。

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世界大百科事典内の白丁の言及

【賤民】より

…しかし法的規定と社会通念には多くのずれがあり,社会通念にも幅があって一律な賤民規定は難しいが,おおむね次の7種が賤民と認められる。(1)白丁 賤民の代名詞であり,屠殺や柳器匠などに従事する被差別民。(2)才人 白丁から分化し,軽業などを業とする大道旅芸人。…

※「白丁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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