出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
江戸中期の漢詩人。名を慈周(じしゅう)、字(あざな)を六如、号を白楼(はくろう)・六如庵(あん)。近江八幡(おうみはちまん)(滋賀県)の医者苗村介洞(なえむらかいどう)の子として生まれる。11歳で天台宗の僧侶(そうりょ)となり、長じて学僧として重んじられ、京都と江戸との間を往復する生涯を送った。漢詩人としては、一世を風靡(ふうび)した荻生徂徠(おぎゅうそらい)一門の古文辞(こぶんじ)格調派の詩風に飽き足らず、自己の真情を率直に表現する詩風をみせて、江戸時代後期の詩風革新の先駆けとなった。『六如庵詩鈔(ししょう)』3編(1783~1823)、『葛原詩話(かつげんしわ)』2編(1787~1804)などの著作がある。
[揖斐 高]
『富士川英郎著『江戸後期の詩人たち』(1973・筑摩書房)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…僧侶としての名は慈周。六如は号。俗姓は苗村。…
※「六如」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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