精選版 日本国語大辞典 「六経」の意味・読み・例文・類語
りっ‐けい リク‥【六経】
りく‐けい【六経】
ろっ‐けい ロク‥【六経】
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…当時,書名としては《孝経(こうきよう)》が早くから著名であるが,《老子》などにも〈経伝〉〈経説〉があった(《漢書》芸文志)。 儒家の経典は《荀子》にみえる〈礼・楽(がく),詩・書,春秋〉の5種が古く(勧学篇),漢初に成立した《荘子(そうじ)》天運篇に〈孔子が,詩・書,礼・楽,易・春秋の六経(りくけい)を治め〉というように〈六経〉と称し,同時代の賈誼(かぎ)が《新書》六術篇でこれを〈六芸(りくげい)〉と言いかえている。前漢,武帝期に,国家教学として学官に五経博士が置かれ,儒家がそれを独占する前後から,六経の教義は政術に応用される国家学〈六芸〉の位置をしめ,《論語》《孝経》がこれに準ずる扱いをうけるようになった。…
…これを五経という。これに漢初になって《易》が加えられて六経の名が生まれ,さらに九経,十二経,十三経としだいに増加するものの,経の本質的な意義に変りはない。 司馬遷は《史記》において経書の特質を〈易は天地陰陽四時五行(ごぎよう)を著す,故に変に長ず。…
… 周は殷の叙述形式を継承するが,その創業期を過ぎると,史官の手で口頭伝承を記録し,あるいはそれらを集成することが始まったようである。清代の章学誠は,儒家のいわゆる六経はもともと古代の史官の記録から起こったものだという〈六経皆史〉説を唱え,今日でも高く評価されている。この説によって考えれば,西周中期以後史官の手で作られた記録がさらに春秋末期以後儒家によって方向づけられ六経となったようである。…
※「六経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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