内子(読み)ないし

精選版 日本国語大辞典 「内子」の意味・読み・例文・類語

ない‐し【内子】

〘名〙 古代中国で、卿、大夫などの正妻の称。転じて、一般に妻の称。
駿台雑話(1732)五「内子(ナイシ)の自から物をかひ」 〔春秋左伝‐僖公二四年〕

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改訂新版 世界大百科事典 「内子」の意味・わかりやすい解説

内子[町] (うちこ)

愛媛県中央部,喜多郡の町。2005年1月五十崎(いかざき),旧内子,小田(おだ)の3町が合体して成立した。人口1万8045(2010)。

内子町南西部の旧町。喜多郡所属。人口5720(2000)。肱(ひじ)川の支流小田川流域に位置し,南西部に内山盆地に属する低地が開けるほかは山地が広く占める。小田川と中山川の合流点にある内子が中心集落で,高昌寺の門前町,大洲街道の宿場町として発展した。定期市もたち,八日市,六日市などの地名が残る。江戸末期から大正期にかけてさらし蠟の全国的産地で,当時繁栄した八日市の町並みは伝統的建造物保存地区に指定されている。藩政時代には紙役所が置かれ,大洲紙の集散地でもあった。現在はタバコ,シイタケ,栗,柿の産が多い。特産の和紙で作った五十崎の大凧合戦は有名で,5月5日に小田川をはさんで行われ,観光客が集まる。国道56号,379号線が通じ,旧内子町との境に松山自動車道の内子五十崎インターチェンジがある。JR内子線の終点であるが,JR予讃線で伊予市へも特急,普通列車が直通運転される。

内子町西部の旧町。喜多郡所属。人口1万1231(2000)。肱川の支流小田川流域に位置し,内山盆地の南部を占める。小田川は水質がよく,江戸中期より大洲藩の御用紙の主産地であった。現在も手すき和紙の工場があるが,手すき和紙の生産額は減少し,機械すき和紙,ちり紙などが多くなっている。農業は米麦作を中心に,タバコ,果樹の栽培,酪農などが行われる。西端の神南山中腹では1971年まで昭和鉱業大久喜鉱山が操業し,含銅硫化鉄鉱を産出した。国道56号線,JR内子線が通じる。

内子町東部の旧町。旧上浮穴(かみうけな)郡所属。人口3831(2000)。四国山地西端の山間地帯にあって,町の中央を西流する肱川の支流小田川の河谷に集落が集中する。かつて小田郷と呼ばれた地域で,中心集落は町村(まちむら)。町域の大部分が急傾斜地にあって耕地は階段状を呈し,タバコ,栗,シイタケの栽培,養蚕が行われる。南部の雨霧山周辺は植林の盛んな小田深山大野ヶ原の国有林地帯で,杉,ヒノキの良材を産し,近年みがき丸太の生産が盛ん。四国カルスト県立自然公園に属し,小田深山渓谷やスキー場がある。国道379号,380号線が通じる
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普及版 字通 「内子」の読み・字形・画数・意味

【内子】ないし

夫人。

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