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出居 イデイ

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デジタル大辞泉の解説

いで‐い〔‐ゐ〕【出居】

外の方に出て座ること。
「例はことに端近なる―などもせぬを」〈・薄雲〉
寝殿の庇(ひさし)の内部にある応接用の部屋。のちに「でい」と呼ばれ、接客用の座敷の意になる。出居殿(いでいどの)。いでいのざ。
「―に火をだにもともさず」〈著聞集・八〉
朝廷で、賭弓(のりゆみ)相撲(すまい)などの儀式のとき、臨時に設ける座。また、その座に着いて事を行う人。いでいのざ。
「―につきて賭け物とりてまかでたり」〈かげろふ・中〉

で‐い〔‐ゐ〕【出居】

平安時代、寝殿造りに設けられた居間と来客接待用の部屋とを兼ねたもの。のち、客間をいう。いでい。
出居(いでい)3

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世界大百科事典 第2版の解説

でい【出居】

寝殿造の邸宅に設けられた接客の場所で,客の入口である中門廊と寝殿との中間にある二棟廊(ふたむねろう)や対の屋の一部が用いられた。ここで主人が装束をつけたり,子弟の元服などの行事を行うこともあった。《源氏物語》に〈客人の御でい,さぶらひと,しつらい騒げば〉とあるように,寝殿造では接客空間が未分化なのが特徴で,常設の客間はなかった。出居は元来〈主人が出でて客と共に居る場所〉を意味し,来客に応じて板敷の床に円座や半畳,茣蓙(ござ)などの敷物を敷いてザ(座)を設け応対する場所であった。

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大辞林 第三版の解説

いでい【出居】

家の中の、庭に近い所へ出て座ること。 「殊に端近なる-などせぬを/源氏 薄雲
寝殿造りで、寝殿と中門廊の間や、寝殿の庇ひさしの間や、二棟廊に設けられた接客のための部屋。主人の居間としても用いられた。いでいどの。いでいのざ。
朝廷で、射儀・相撲の儀式などに際して庭上に設けられる臨時の座。いでいのざ。

でい【出居】

出居いでい 」に同じ。

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家とインテリアの用語がわかる辞典の解説

でい【出居】

寝殿造りで、応接間兼居間として用いた空間で、二棟廊(ふたむねろう)と呼ばれる渡殿(元来は建物をつなぐ屋根付きの廊下)や庇(ひさし)の一部を区切って設けられた。日常生活や客との対面のほか、元服などの行事が行われることもあった。近世以降には多くの地方で、農家の客間をいうようになった。◇客に応対するために「出て居る」部屋の意。「出居座」「いでい」ともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

出居
でい

「いでい」とも読む。客に応対するために「出て居る」部屋の意で、寝殿造で庇(ひさし)や廊などの一画をくぎって接客用にあてた部分。出居(でい)の間(ま)ともいう。また、ここで元服、袴着(はかまぎ)、裳着(もぎ)などの儀式も行われた。東三条殿(ひがしさんじょうどの)のように中門に近い二棟廊(ふたむねろう)に設けられる場合もあり、入口に近い場所でも客をもてなしたことを示している。中世の書院造でも客間を意味し、のちには、広く座敷をさすようになった。また、朝廷における賭弓(のりゆみ)、仁王会(にんのうえ)、相撲、弓場始(ゆばはじめ)など、各種の儀式のために設けられる座をさし(出居の座ともいう)、そして、出居の座に着いて、定められた儀式次第を行う人をもさした。[吉田早苗]

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