化学方程式(読み)カガクホウテイシキ(その他表記)chemical equation

デジタル大辞泉 「化学方程式」の意味・読み・例文・類語

かがく‐ほうていしき〔クワガクハウテイシキ〕【化学方程式】

化学反応式

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精選版 日本国語大辞典 「化学方程式」の意味・読み・例文・類語

かがく‐ほうていしきクヮガクハウテイシキ【化学方程式】

  1. 〘 名詞 〙 化学反応で、反応物質とその結果生成する物質との関係を表わす式。例えば、2H2+O2=2H2O H2+Cl2=2HCl など。
    1. [初出の実例]「化学方程式さへ読めない者に実験を手伝はせたって」(出典:機械(1930)〈横光利一〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「化学方程式」の意味・わかりやすい解説

化学方程式 (かがくほうていしき)
chemical equation

化学反応において反応する物質と生成する物質との関係を,物質を表す化学式等号を用いて表した式で,左辺に反応物,右辺生成物を記す。たとえば,水素酸素が反応して水ができる反応は,

 2H2+O2=2H2O

で表す。化学方程式は化学反応に関与する物質の種類を表すばかりではなく,質量保存の法則気体反応の法則など物質間の量的関係も表す。そのため両辺の物質の質量が等しくなるように化学式の前に係数をつける(係数が1のときは省略する)。金属ナトリウムNaは水と接触すると激しく反応して水素を発生し,同時に水酸化ナトリウムNaOHができるが,この反応はつぎの化学方程式で表される。

 2Na+2H2O=H2+2NaOH

この式から46.0gのナトリウム(原子量23.0)は水と反応して1 molの水素,すなわち0℃,1気圧のもとでは22.4lの水素を発生することがわかる。反応に伴う熱の出入りをも表した方程式を熱化学方程式という。たとえば,エチルアルコールC2H6O1molが燃焼して1368kJ(327kcal)の熱を発生し,二酸化炭素CO22 molと液体の水H2O3 molができるとき,

 C2H6O(液体)+3O2気体)=2CO2(気体)+3H2O(液体);

  ⊿H=-1368kJ/mol

と記す。⊿H反応熱を示し,⊿H>0の反応は吸熱反応,⊿H<0の反応は発熱反応である。反応熱は反応物および生成物の状態(気体,液体,固体溶液などの状態)により異なるから,それらも表示するが,O2やCO2などは常温で気体であることがよく知られているので,わざわざ(気体)と示さなくてもよい。
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百科事典マイペディア 「化学方程式」の意味・わかりやすい解説

化学方程式【かがくほうていしき】

化学反応を,反応物質や生成物質を示す化学式と係数および等号を使って表した式。たとえば2H2+O2=2H2O。反応の前後における物質の種類を表すだけではなく,質量保存の法則気体反応の法則などによる物質の量的関係も満足するように表されている。さらに反応の際の熱の出入を付記したものを熱化学方程式という。現在では=のかわりに→を用い,化学反応式とよぶのが普通で,反応の向きを明示することが多い。
→関連項目反応速度

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化学辞典 第2版 「化学方程式」の解説

化学方程式
カガクホウテイシキ
chemical equation

一つの化学反応における反応物質(反応系)と生成物質(生成系),およびそれらの間の量的関係を表す等式.反応物質を左辺に,生成物質を右辺に記す.左辺のある元素の原子数の総和と右辺の同じ元素の原子数の総和は等しくなければならない.たとえば,水素と酸素の結合反応は

2H2 + O2 = 2H2O

で表され,2 mol の水素と1 mol の酸素から2 mol の水ができることを示す.[別用語参照]化学反応式

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