千栗八幡宮(読み)チリクハチマングウ

デジタル大辞泉 「千栗八幡宮」の意味・読み・例文・類語

ちりく‐はちまんぐう【千栗八幡宮】

佐賀県三養基みやきみやき町にある神社。九州五所八幡別宮の一。祭神応神天皇仲哀天皇神功皇后じんぐうこうごう肥前国一の宮。ちぐり八幡宮。

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精選版 日本国語大辞典 「千栗八幡宮」の意味・読み・例文・類語

ちくり‐はちまんぐう【千栗八幡宮】

  1. 佐賀県三養基(みやき)郡みやき町にある神社。旧国幣小社。祭神は応神天皇、神功皇后、仲哀天皇ほか四柱。神亀年間(七二四‐七二九)の創建と伝えられる。古くは宇佐八幡彌勒(みろく)寺末社、石清水八幡宮の九州五所別宮の一つ本社火事などの災害があると必ず廃朝の御沙汰があるといわれ、皇室はじめ領主の信仰が深かった。昭和一五年(一九四〇)千栗宮を改称肥前国一の宮。

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日本歴史地名大系 「千栗八幡宮」の解説

千栗八幡宮
ちりくはちまんぐう

[現在地名]北茂安町大字白壁字千栗

筑後川の旧河道ふる川に迫る丘陵突端、標高三二メートルの四囲急斜面の丘上にある。

祭神は応神天皇を主神に、相殿に仲哀天皇・神功皇后難波皇子・住吉明神・武内宿禰・宇治皇子を祀り、天忍穂耳命・伊弉諾尊・高木神・菅原道真を合祀する。もと肥前国一の宮で旧国幣小社。千栗宮とよばれてきたが昭和一五年(一九四〇)改称。

創立年については神亀元年(七二四)、天平年中(七二九―七四九)、天平宝字年中(七五七―七六五)の三説があるが、いずれも夢の神告によった養父郡郡司壬生春成の創建としている。「本朝世紀」に長保元年(九九九)「千栗宮」御料の甕の油が増さず減ぜずの奇瑞ありとされ、これは「日本紀略」にもみえる。

当社が八幡宇佐宮神宮寺弥勒寺領内に勧請された鎮守八幡宮であることは、年月日不記の弥勒寺喜多院所領注進(石清水田中家文書)に「千栗宮御佃五丁」とみえることでわかる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「千栗八幡宮」の意味・わかりやすい解説

千栗八幡宮
ちりくはちまんぐう

佐賀県三養基(みやき)郡みやき町白壁(しらかべ)に鎮座。「ちりくさん」ともいう。主祭神は応神(おうじん)天皇、仲哀(ちゅうあい)天皇、神功(じんぐう)皇后。724年(神亀1)郡司壬生春成(みぶはるなり)が一夜にして栗千株が生ずる奇瑞(きずい)により八幡大神の降臨を知り、朝廷に請い社殿を建築したと伝えられる。古来宇佐(うさ)神宮の別宮とされ、九州五所八幡宮の一つとして宇佐宗廟(そうびょう)に準ずる殊遇を受けた。肥前(ひぜん)国の一宮(いちのみや)。戦国時代兵火にあうが、龍造寺(りゅうぞうじ)氏が再興。江戸期は藩主鍋島(なべしま)家が修造に努めた。旧国幣小社。例祭は9月15日、放生会(ほうじょうえ)という。「おかゆさん」とよばれる3月15日のお粥(かゆ)祭も知られる。所蔵の『千栗八幡宮縁起絵』は県指定重要文化財。

[佐野和史]

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百科事典マイペディア 「千栗八幡宮」の意味・わかりやすい解説

千栗八幡宮【ちりくはちまんぐう】

佐賀県北茂安町(現・みやき町)に鎮座。旧国幣小社。応神天皇・仲哀天皇・神功皇后をまつる。8世紀ころの創建と伝える。八幡五所別宮(五社八幡)の一つ。肥前国の一宮。例祭は9月15日(放生会がある)。
→関連項目北茂安[町]

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デジタル大辞泉プラス 「千栗八幡宮」の解説

千栗(ちりく)八幡宮

佐賀県三養基郡みやき町にある神社。地元では「ちりくさん」とも呼ばれる。8世紀頃の創祀と伝わる。祭神は応神天皇、仲哀天皇、神功皇后、難波皇子、宇治皇子、住吉明神、武内宿弥。肥前国一之宮。お粥の状態でその年の天候や農作物の出来を占う神事「お粥だめし」が有名。

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事典・日本の観光資源 「千栗八幡宮」の解説

千栗八幡宮

(佐賀県三養基郡みやき町)
五所八幡」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の千栗八幡宮の言及

【北茂安[町]】より

…久留米・鳥栖テクノポリス圏域にあって,工業生産ものびている。奈良時代の創建と伝える千栗八幡宮は,九州五社八幡宮の一つで,毎年3月15日に豊凶を占う御粥(おかゆ)祭が行われる。【松橋 公治】。…

※「千栗八幡宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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