千歳飴(読み)チトセアメ

デジタル大辞泉 「千歳飴」の意味・読み・例文・類語

ちとせ‐あめ【千×飴】

七五三新生児宮参りのときに縁起物として売られる、紅白に染めた棒状の飴。鶴亀などの絵のついた長い紙袋に入れてある。 冬》
[類語]飴玉水飴晒し飴金太郎飴鼈甲飴キャンデードロップキャラメルヌガー

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精選版 日本国語大辞典 「千歳飴」の意味・読み・例文・類語

ちとせ‐あめ【千歳飴】

  1. 〘 名詞 〙 新生児や七五三の子どもの宮参りのときに売られる、縁起を祝う紅白の棒飴。鶴亀などの絵のついた細長い化粧袋に入れる。せんざいあめ。千年飴(せんねんあめ)寿命飴。寿命糖。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「今も細長き飴袋に千歳飴とかけるも是也」(出典:随筆・筠庭雑考(1843))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「千歳飴」の意味・わかりやすい解説

千歳飴
ちとせあめ

飴菓子一種。米と麦芽を糖化させてつくる紅白の棒飴で、せんざい飴、千年(せんねん)飴、寿命飴ともいい、新生児や七五三の子供の宮参りに祝い菓子として商われる。松竹梅や鶴亀(つるかめ)など、めでたい色絵をあしらった縦長の化粧袋に入っている健康長寿の縁起飴で、神社によっては供饌(ぐせん)菓子として護符がわりに分けるところもある。千歳飴の売出しは、1615年(元和1)に大坂の平野甚左衛門が江戸に出て商った説と、元禄(げんろく)・宝永(ほうえい)年間(1688~1711)江戸・浅草の飴売り七兵衛が売った千年飴を始まりとする説がある。江戸市中での七五三祝いは華美を極め、神社境内での千歳飴売りも大いに繁盛したという。

[沢 史生

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「千歳飴」の意味・わかりやすい解説

千歳飴
ちとせあめ

飴菓子の一種。デンプンまたはもち米を麦芽で糖化させ紅白に染めた,棒飴である。最初浅草寺の境内で売出されたものであるが,今日でも七五三の祝いの宮参りのみやげとして配る習慣がある。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「千歳飴」の解説

ちとせあめ【千歳飴】

紅白の細長い棒状のあめ。鶴亀や松竹梅などを色刷りにした袋に入れ、主に七五三の宮参りの縁起物の菓子とする。

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世界大百科事典(旧版)内の千歳飴の言及

【あめ(飴)】より

… 水あめを練って水分をへらしたのが固あめ,これを人がふたりで引き合って気泡を含ませて白くしたのが白あめである。江戸や豊前小倉で名物とされた三官あめ,いまは七五三の祝いのつき物となった千歳あめも白あめで,後者は元禄・宝永(1688‐1711)ごろ江戸浅草の七兵衛なる者が売り歩いたと柳亭種彦は書いている。まるい棒状のあめのどこを切っても金太郎の顔が現れる金太郎あめは,縁日の夜店などで人気があった。…

【数】より

…〈かず〉ともいう。数学で単に数という場合,複素数を意味するが,もっと狭く,実数に限定した意味に用いられることもよくある。おおまかに分類すれば次のようになる。また代数的数の概念に関連して次の分類もある。また実数の分類には次の二つもある。
[数概念の発達]
 数概念の出発は,個数を数えることから自然数の概念に到達することであり,いろいろな古代文明において,その段階には到達していた。次の段階は正の分数であるが,この発展については地域による差が大きかった。…

※「千歳飴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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