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松竹梅 ショウチクバイ

デジタル大辞泉の解説

しょう‐ちく‐ばい【松竹梅】

松と竹と梅。
三つとも寒さに耐えるところから、歳寒の三友とよび、めでたいものとして慶事に使われる。
ウナギ屋で長時間待たされることを「待つ(松)だけ(竹)うめ(梅)え」と洒落ていう語。
[補説]かつてウナギの蒲焼きは客の注文を受けてから魚を割き、焼くので時間がかかった。

地歌・箏曲(そうきょく)。江戸末期に大坂の三橋勾当(みつはしこうとう)が作曲。梅に鶯(うぐいす)、松に鶴、竹に月を配した歌詞で、にぎやかな手事(てごと)がある。
長唄。「室咲(むろざき)松竹梅」「君が代松竹梅」などの通称。2世杵屋正次郎作曲の「室咲松竹梅」が最も流行。
河東節。4世山彦河良作曲。文政10年(1827)初演。謡曲「老松(おいまつ)」の詞章に竹との詞を添え、郭(くるわ)気分を出した御祝儀物。

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百科事典マイペディアの解説

松竹梅【しょうちくばい】

地歌,箏曲の曲名。三つ橋(みつはし)勾当作曲。享和以前に大坂で作曲された。手事物に鶴(つる),梅に鶯(うぐいす),月に叢竹・虫の音を配し,めでたい曲として有名。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

しょうちくばい【松竹梅】

京都の日本酒。酒名は、大正9年(1920)「つねに人々のよろこびの酒でありたい」との願いを込めて命名。全国新酒鑑評会で受賞実績多数。蔵元の「宝酒造」は天保13年(1842)創業。焼酎、ソフトアルコール飲料、調味料なども手がける大手メーカー。京都・伏見と兵庫・神戸などに製造拠点を展開。所在地は京都市伏見区竹中町。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうちくばい【松竹梅】

松竹梅を中国では歳寒三友と呼ぶ。中国の北宋後半の文人官僚文同とその従弟の蘇軾(そしよく)らにより文人たちのあいだで墨戯としての墨竹の流行が始まった。その後,墨戯はモティーフを,梅,蘭,菊,松等に広げ,冬期に色を変えぬ松竹や花を開く梅を君子の節操の象徴としてとりあげる機会も多くなり,これを歳寒三友と呼んだ。この主題は日本にもとり入れられたが,吉祥のシンボル的性格がより強調されている。【戸田 禎佑】

しょうちくばい【松竹梅】

邦楽の曲名。狭義には,地歌・箏曲および胡弓曲の特定の曲をいうが,広義には,曲名中に〈松竹梅〉の語を含む邦楽曲すべての略称または総称として用いられる。慶事の象徴たる松竹梅を詠みこんでいるので,祝儀曲の代表とされ,類曲も多い。なお,落語その他の芸能の素材としても扱われている。(1)地歌・箏曲 三つ橋勾当作曲の三味線手事物が最古典曲で,地歌〈三役物〉の一つでもあり,〈大阪十二曲〉の一つでもある。手事に〈巣籠地(すごもりじ)〉が合わされる〈地もの〉の代表曲でもあるが,古くから胡弓および箏の手が付けられており,箏の手は流派,地域により異なる。

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大辞林 第三版の解説

しょうちくばい【松竹梅】

松と竹と梅。冬期に松竹は緑を保ち、梅は花を開くことから、中国では歳寒の三友と称して画題にした。日本では吉祥の象徴として祝い事の景物などに用いる。
品物・座席などを三階級に分けた場合の、それぞれの等級の呼称に用いる語。

しょうちくばい【松竹梅】

地歌・箏曲そうきよくの一。江戸末期、大坂の三橋勾当こうとうが作曲。歌詞は松に鶴、竹に月、梅に鶯をあしらったにぎやかな曲で、代表的な手事物てごともの
長唄の曲名。数種あるが、二世杵屋きねや正次郎作曲の「室咲むろざき松竹梅」が有名。
河東かとう節の一。1827年文魯作詞、四世山彦河良作曲。能の「老松おいまつ」に梅と竹を加え、遊郭気分を出す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

松竹梅
しょうちくばい

縁起物の一つで、鶴亀(つるかめ)などとともに吉祥のものとされる。中国では、風雪や厳寒に耐えて緑を保つ松・竹と他の植物に先駆けて花を開く梅を、高潔・節操・清純などの象徴として歳寒三友(さいかんさんゆう)とよび、絵画や器物などに用いられた。日本には奈良時代に伝わり、慶事や新年の飾り物にされ、『万葉集』や『古今和歌集』などにもみえるが、室町時代には謡曲に取り入れられて慶事の席で謡われるようになった。江戸時代になり長唄(ながうた)や河東節(かとうぶし)その他の祝儀曲として数多く作曲され、三橋勾当(みつはしこうとう)の地歌箏曲(じうたそうきょく)は広く知られている。また、室町時代からは、強い生命力を表す松に成長の早い竹を添えて新年に門口に飾り延年を祝うようになった。[佐藤農人]

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世界大百科事典内の松竹梅の言及

【タケ(竹)】より

…また,四川省チベット族に伝わる〈斑竹姑娘〉の物語は,竹の中から生まれた美女が,権勢をたのんだ求婚者たちに難題を課して翻弄するというもので,日本の〈かぐや姫〉の説話ときわめてよく似ている。【稲畑 耕一郎】
[日本]
 竹は,歳寒(さいかん)の三友(さんゆう),すなわち,〈松竹梅〉の一つとして,日本では慶事に用いられるので,日本人と竹との密接なかかわりはよほど古い時代にまでさかのぼるかのように考えられがちであるが,その〈松竹梅〉の取合せが文献に登場するのは室町時代のことでしかなく,竹が庶民生活と離れがたく結びつくのもその時代以後のことである。 もちろん,竹は古代日本にも存在していた。…

【三つ橋勾当】より

…大坂で享和年間(1801‐04)ころ活躍。《松竹梅》《根曳の松》を作曲したが,各地各派でいろいろの替手が付けられている。この2曲は《名所土産》(作曲者不詳。…

※「松竹梅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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