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 アメ

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デジタル大辞泉の解説

あめ【×飴】

もち米・サツマイモなどのでんぷんを麦芽や酸の作用によって糖化させた、粘りけのある甘い食品。また広く、砂糖を煮つめて香料・着色料などを加えて固めたキャンディーも含めていう。

たがね【×飴】

語義未詳。上代の食物の名という。
「われ今まさに八十平瓮(やそひらか)をもちて、水無しにして―を造らむ」〈神武紀〉

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百科事典マイペディアの解説

飴【あめ】

米,芋などのデンプン含有材料を糖化酵素または酸で分解糖化した甘味食品。酵素には古くから麦芽が用いられ,米,トウモロコシ,アワなどの穀類を蒸した中に加える。もち米から作る淡黄色で透明な水飴が良品。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典の解説

あめ【飴】

①砂糖や水あめを煮詰めて作る固形の菓子。また、菓子などに用いる、砂糖や水あめを煮溶かした液をいうこともある。
②でんぷんを糖化させて作る、甘い食品。砂糖が普及するまでは、重要な甘味料だった。粘液状の水あめと固形のかたあめがある。古くは米のでんぷんを、麦芽など穀類を発芽させたものを用いて糖化させたが、こんにちではさつまいも・じゃがいも・とうもろこしなどのでんぷんを用い、麦芽を用いた伝統的な製法のほか、糖化に酸または酵素剤を用いることも多い。

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大辞林 第三版の解説

あめ【飴】

〔「甘し」の「あま」と同源〕
芋・米などのデンプンを糖化させた甘い,粘り気のある食品。良質のものは淡黄色で透明。菓子の原料・調味料ともする。 「 -をなめる」
「飴色」の略。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


あめ

菓子の一種。飴菓子のこと。飴は甘い意で、「あまめ」または「甘水(あまみ)」の約転ともいわれる。糯米(もちごめ)、糯アワ、トウモロコシなど、デンプンを含む原料を、麦芽に含まれるデンプン分解酵素のジアスターゼ(糖化酵素)で糖化させると、甘味と粘りのある食品、つまり飴ができる。具体的には、糯米1升(約1.8リットル)を柔らかく蒸し、人肌の温度に冷めたら、麦芽粉1合(約0.18リットル)と、同温の湯8合を加えてかき混ぜ、約5時間ねかせる。甘酒のようにどろりとしたら布袋で漉(こ)し、絞り汁を煮詰めれば水飴ができる。これを汁飴ともいう。水飴をさらに火にかけ、いっそう練って冷却したものが固飴(かたあめ)である。古名に飴を「たがね」とも称したのは、槌(つち)を振るって飴にたがねを打ち込むほど固かったからである。このようにして容器から飴をおこすところから、「おこし飴」の名もある。[沢 史生]

分類

菓子としての飴は、大まかに分類すれば、水飴か固飴かである。固飴は古代からの麦芽飴(さらし飴)のほか、細工飴に供された有平(あるへい)、朝鮮飴、翁(おきな)飴などの求肥(ぎゅうひ)飴、洋菓子に属するキャンディー(ドロップ、ボンボン、キャラメル、ヌガーなどの総称)類に分けられる。[沢 史生]

歴史

『日本書紀』には、神武(じんむ)天皇が「われ、いままさに八十平(やそひらか)(たくさんの平たい土器の皿)をもって、水無しに飴(たがね)をつくらん。飴成らば、われ必ず鋒刃(つわもの)の威(いきおい)を仮(か)らずして、坐(い)ながら天下を平げん」と天つ神に戦勝を祈願したとある。そうした固飴が上古に存在したかどうかはさだかでない。具体的に飴が記録されたのは奈良時代である。762年(天平宝字6)の『食物下帳』には、白米を原料として煮糖することが記されているが、この糖は今日の飴とみられる。もとより水飴であったことは、『延喜式(えんぎしき)』に「糖料、糯米一石、萌(もやし)小麦二斗、得三斗七升」と記されているのをみても明らかである。また『和名抄(わみょうしょう)』は飴について「米蘖(もやし)為之」と記しているので、10世紀初めには麦もやしも米もやしも使われていたようである。奈良・平安時代の飴は非常に高価で、間食としての菓子には回らず、もっぱら調味料、薬用であった。後代に「飴を舐(ねぶ)らす」が、まず喜ばせておいて欺く手段、あるいは買収手段の表現に用いられたのは、それほどにも飴が貴重であったからにほかならない。水飴の時代は長く、古代から戦国時代までたいした発展もなく続いた。ただ弘安(こうあん)年間(1278~1288)に豆飴(まめあめ)(後の洲浜(すはま))がつくられている。これは水飴と干し柿(がき)を煮て、冷ましたところへきな粉をあわせたものという。豆飴はきな粉飴の前身である。水飴の栄養は高く評価されてきた。諸大名が御用菓子司を任命したのは、単に折々の茶菓をつくらせるばかりが目的ではなく、合戦や籠城(ろうじょう)に際して、陣中糧食として飴を考えていたからだという。また会津若松(福島県)や、東海道の佐夜の中山(静岡県)には、子持ち幽霊が乳がわりに飴を買いにきた伝説がある。[沢 史生]

製法

(1)麦芽糖系 水飴の製法は前述のとおりだが、これに砂糖を加えると加熱中に赤みがかってくる。そのまま冷却したのが赤飴であるが、冷却する前に棒にひっかけて伸ばす作業を繰り返すと、飴に気泡が入り、白飴になる。いわゆるさらし飴(痰切(たんきり)飴ともいう)である。
(2)有平糖系 有平はポルトガル語のアルフェロアalfeloaから名づけられた。戦国時代末期に南蛮菓子として渡来した飴で、白砂糖に飴を加え、煮詰めて冷ましたものを棒状とし、花や果実などに細工する。
(3)求肥飴系 白玉粉を蒸し、白砂糖と水飴を加え、練り固める。しなやかな感触が特徴で、のちに上生菓子の材料に移行した。
(4)キャンディーcandy 素材は砂糖と水飴。この糖液を煮詰める温度により、ソフト・キャンディーとハード・キャンディーになる。また砂糖と水飴にゼラチン、寒天、バター、牛乳、香料、チョコレート、コーヒー、木の実、着色料を加え、さまざまなキャンディーがつくられる。[沢 史生]

郷土銘菓

バター飴(北海道)、黄精(おうせい)飴(岩手県)、五郎兵衛飴(福島県)、梅干飴(東京)、高田飴(新潟県)、みすず飴(長野県)、日坂(にっさか)飴、茶飴(静岡県)、犬山げんこつ飴(愛知県)、甘甘棒(かんかんぼう)(岐阜県)、おこし飴(石川県)、吸坂(すいさか)飴(石川県)、御所飴(京都)、那智黒(なちぐろ)(和歌山県)、松魚(かつお)つぶ(高知県)、朝鮮飴(熊本県)、文旦(ぼんたん)飴(鹿児島県)など。[沢 史生]

飴と風俗

昭和初期に紙芝居屋がべっこう飴、水飴、さらし飴を売ったが飴と子供のつながりは深く長い。江戸時代から屋台を担いだ飴売り、頭上に藁(わら)製の輪を担ぎ、風車をこれに挿して、太鼓をたたきながらやってくる飴屋がおり、衣装は奇抜で、はでであった。また、ヨシの茎に白飴をつけ、空気を入れて膨らましながら、鋏(はさみ)でさまざまに花鳥、動物を細工する飴細工屋もあった。現代に残る風俗としては、七五三祝いの千歳(ちとせ)飴、長野県松本市の飴市などがある。[沢 史生]

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世界大百科事典内のの言及

【あめ(飴)】より

…しかし,現在では砂糖を用いたキャンデー類や有平糖(あるへいとう)のようなものも,あめと呼ぶことが多い。中国では6世紀の《斉民要術》にすでにくわしい製法の記載があり,日本の文献では《神武紀》に飴(たがね)とあるのを初見とする。古くは餳,糖などの字も用いられ,《延喜式》には諸国から貢納されていたこと,平安京の西市に〈糖〉があって市販されていたこと,また,もち米1石,萌小麦(コムギのもやし)2斗を原料として糖3斗7升をつくったことなどが書かれている。…

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