(読み)キ

デジタル大辞泉 「喜」の意味・読み・例文・類語

き【喜】[漢字項目]

[音](呉)(漢) [訓]よろこぶ
学習漢字]5年
よろこぶ。よろこび。「喜悦喜色喜怒哀楽歓喜狂喜驚喜欣喜きんき随喜悲喜一喜一憂
よろこばしい。めでたい。「喜雨喜事
草書体」の分析から)七十七歳。「喜寿
[名のり]たのし・のぶ・はる・ひさ・ゆき・よし

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精選版 日本国語大辞典 「喜」の意味・読み・例文・類語

よろこぼし【喜】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「よろこぶ(喜)」の形容詞化で「よろこばし」の古形 ) =よろこばしい(喜)
    1. [初出の実例]「伊予国より白き祥(しるし)の鹿を献奉(たてまつ)りてあれば、うれし与呂許保志止奈毛(ヨロコボシとなも)見る」(出典:続日本紀‐神護景雲三年(769)一一月二八日・宣命)
    2. 「人を渡さん 構へをも たくみ出でけん ひだたくみ よろこほしくは おもへども〈花山院〉」(出典:新拾遺和歌集(1364)雑下・一八八二)

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普及版 字通 「喜」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] キ・シ
[字訓] よろこぶ・このむ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
(こ)+口。は鼓、口は(さい)、祝を収める器の形。神に祈るとき、鼓をうって神を楽しませる意。耒(すき)を示す力を加えると嘉となり、嘉穀を求める農耕儀礼をいう。のち喜・嘉は人の心意の上に移していう字となった。〔詩、小雅、甫田〕〔詩、小雅、大田〕に「田至りて喜す」という句があり、田は田神。その神に供薦するものを、神が受けることを(し)といい、その〔箋〕に「喜は讀んでと爲す」とみえる。

[訓義]
1. よろこぶ、たのしむ。もと神が喜楽することをいう。
2. このむ、めでる。また嬉・憙に作る。
3. と通じ、酒食を神に供し、神が受けることをいう。

[古辞書の訓]
名義抄〕喜 ヨシ・ヨロシ・ヨロコブ・ヨロコビ 〔字鏡集〕喜 ヨロコブ・ヨシ・ヨロシ・タノシブ・コノム

[声系]
〔説文〕に喜声として僖・禧・・熹など八字を収める。禧は礼吉、は酒食、声をいう。

[語系]
喜・僖・禧・憙xiは煕(熙)xiと同声。煕は和楽の意。また欣xinと通じ、欣喜という。

[熟語]
喜意喜慰・喜雨喜慍喜懌・喜悦・喜説・喜宴・喜喜賀・喜歓・喜願・喜喜・喜客・喜・喜極喜懼・喜慶・喜剣・喜賢・喜誇・喜語喜好喜幸喜嗜・喜字・喜事喜捨・喜酒・喜寿・喜尚・喜笑・喜色喜睡喜瑞・喜声喜戚・喜兆喜怒・喜病・喜舞・喜兵・喜味・喜名・喜躍・喜遊喜誉・喜容喜踊・喜楽
[下接語]
悦喜・説喜・燕喜・嘉喜・賀喜・歓喜・吉喜・狂喜・驚喜・欣喜・失喜・神喜・随喜・善喜・悲喜・楽喜・和喜

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