四家(読み)しけ

精選版 日本国語大辞典 「四家」の意味・読み・例文・類語

し‐け【四家】

[1] 〘名〙
仏語天台宗で、苦清浄家(三蔵教)・捨煩悩家(通教)・般若家(別教)・諦家(円教)をいう。〔法華玄義‐一〇下〕
謡曲鞍馬天狗(1480頃)「源平藤橘、四家にもとりわき、かの家の水上は、清和天皇の後胤として」
[2]
[二] 茶道表千家裏千家武者小路千家藪内家の総称。

し‐か【四家】

〘名〙 四つの家、四つの流派、四人の大家など、その道で特にあげられるべき四つをさしていう。大乗を説く顕教の四つの宗派華厳法相・三論・天台(または律)をいう「四家の大乗」など。また、和歌四式といわれる歌学書を著わした四人、「歌経標式」の藤原浜成、「喜撰式」の僧喜撰、「孫姫式(ひこひめしき)」の孫姫、「石見女式(いわみのじょしき)」の石見女の四人の総称。

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デジタル大辞泉 「四家」の意味・読み・例文・類語

し‐け【四家】


藤原氏の四家。南家北家式家京家の称。
茶道で、表千家裏千家武者小路千家藪内やぶのうちの称。
大乗仏教の四宗。法相三論天台華厳の称。

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