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地震災害(読み)じしんさいがい

百科事典マイペディアの解説

地震災害【じしんさいがい】

震災とも。地震動および地震に伴う地変に起因する災害の総称。震度5以上の地震であると家屋の壁に亀裂を生じ,煙突,土蔵には破損を生じ,家屋の倒壊などが起こる。地震動による建築物の被害は建物の構造により異なり,煉瓦や石を積み重ねた建物は崩れやすい(耐震構造)。地盤の軟弱なところにある建物は危険が多く,一般的に沖積層の低地,特にそれが厚い場所ほど危ない。新潟地震(1964年)の場合のように震動による地盤の液状化で鉄筋コンクリート建物の転倒や不同沈下が起きた例もある。地変のおもなものは断層,地すべり,山崩れ,地割れなどで,まれに地割れに人が落ちて死ぬ場合も知られている。一般に,程度の差はあるが河川の堤防の破損やときに決壊,橋梁(きょうりょう)の落下,港湾での岸壁や桟橋の破損,鉄道,道路,水道などの各種の破壊がみられる。また兵庫県南部地震(1995年)のときには,高速道路や鉄道の橋梁落下,建築物の構造により崩壊部分が異なるなどの特徴的被害が見られた。海底地震に伴う津波による災害も重大である。東日本大震災(2011年3月)では,青森県から千葉県に至る太平洋岸で巨大津波が発生し,とくに岩手,宮城,福島の三県では多くの市町村が壊滅的な打撃を被った。これまで地震災害のうち地震に伴って生ずる火災や津波による被害が大半を占めてきたが,さらにこの大震災では,東京電力の福島第一原発が史上最悪レベルの原発事故を引き起こし,原発事故と地震・津波災害の相乗的で危機的な関係が世界を震撼させた。大地震の災害の特色はこれらの被害が重なりあって都市のあらゆる設備,機関が同時に損害を受けて機能を失うことであり,また人びとに対する心理的影響もきわめて大きなものがある。
→関連項目災害対策基本法

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世界大百科事典 第2版の解説

じしんさいがい【地震災害】

地震の発生によってひき起こされる災害。震害ともいう。大きな地震が必ずしも災害を伴うものではなく,地震災害は地震と人間活動との関係において生じる。例えば,人間生活とまったく関係のない僻地における大地震は災害をひき起こさない。したがって,震害は地震の発生する位置のみでなく,人間生活の変化に応じて,すなわち時代によっても変わっていく。また,災害が災害を呼んで,連鎖的に種々の形態の災害が生じるのも特徴である。

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