壇ノ浦(読み)だんのうら

精選版 日本国語大辞典 「壇ノ浦」の意味・読み・例文・類語

だん‐の‐うら【壇ノ浦】

[1] 山口県下関市関門海峡東端の早鞆(はやとも)瀬戸北岸一帯をいう。壇ノ浦の戦い古戦場
愚管抄(1220)五「長門の門司関だんの浦と云ふ所にて船のいくさして」
[2] 〘名〙 転じて、悲劇的な結末の意に用いる。

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デジタル大辞泉 「壇ノ浦」の意味・読み・例文・類語

だん‐の‐うら【壇ノ浦】

山口県下関市、早鞆はやともの瀬戸の北岸一帯。源平合戦最後の戦場として知られる。→壇ノ浦の戦い
物事の悲劇的な結末のたとえ。

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百科事典マイペディア 「壇ノ浦」の意味・わかりやすい解説

壇ノ浦【だんのうら】

山口県下関市,関門海峡の東端に臨む海岸。古くは壇と称され,1185年源平最後の海戦はこの沖合で行われた。平家にまつわる伝説習俗が多く残っている。江戸時代末期には19門の砲台が備えられている。北東に火ノ山公園南西赤間神宮があり,対岸北九州市和布刈(めかり)公園を望む。→壇ノ浦の戦
→関連項目下関[市]沼田荘早鞆ノ瀬戸平家物語

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「壇ノ浦」の意味・わかりやすい解説

壇ノ浦
だんノうら

別称長門壇ノ浦。山口県南西端,下関市街地の東部,関門海峡早鞆ノ瀬戸北岸の地名。源平最後の合戦 (→壇ノ浦の合戦 ) の地として知られる。現在は鉄道関門トンネル,国道関門トンネル,関門橋が集中する交通要衝で,国道関門トンネルの北に人道入口がある。付近には火ノ山公園があり,赤間神宮など名所・旧跡も多い観光地。瀬戸内海国立公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の壇ノ浦の言及

【牟礼[町]】より

…瀬戸内海国立公園に属する五剣山には四国八十八ヵ所85番札所八栗(やくり)寺があり,ケーブルカーが通じる。西部の高松市との間の入江は壇ノ浦で,六万寺,洲崎寺をはじめとして源平合戦にちなむ史跡が多い。【赤池 享一】。…

【屋島】より

…谷部西側には7世紀中ごろに築かれた屋島城のものとされる遺跡が残る。東側の入江が壇ノ浦であるが,702年大宝律令により讃岐3軍団の一つとして屋島軍団が置かれ,〈軍団の浦〉から壇ノ浦の名がきたといわれる。1185年(文治1)源平の間で屋島の戦が展開され,壇ノ浦一帯にはその史跡が多い。…

※「壇ノ浦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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