士別〔市〕
しべつ
北海道中北部,天塩川の上流域に位置する市。西部は名寄盆地の南部にあたり,冬季は北海道でも最も寒冷な地域に含まれるが,夏はかなり高温。東部は北見山地の山岳で占められる。 1954年士別町と上士別村,多寄村,温根別村の3村が合体して市制。 2005年朝日町と合体。地名はアイヌ語のシペツ (本流の意) に由来。 1899年屯田兵 100戸が入植したのが起源。大正期はデンプン製造と木材産出の一中心地。天塩川沿いには水田が分布し,丘陵地ではジャガイモなどの栽培や乳牛,肉牛,綿羊飼育などが行なわれる。山間部では林業が盛ん。乳製品,デンプン,ワインなどの農産加工業や,製材,木工などの工場が立地する。天塩川をせき止めた多目的ダム,岩尾内ダムの人造湖,岩尾内湖は天然林に囲まれた行楽地。天塩岳 (1558m) 北西麓一帯は天塩岳道立自然公園に属する。 JR宗谷本線が市の西部を縦貫。西部の剣淵町との境界付近に道央自動車道のインターチェンジがあり,国道 40号線,239号線が西部を通る。面積 1119.22km2。人口 1万9914(2015)。
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