根雪(読み)ネユキ

デジタル大辞泉 「根雪」の意味・読み・例文・類語

ね‐ゆき【根雪】

解けないうちに雪がさらに降り積もって、雪解け時期まで残る下積みの雪。 冬》
[類語]残雪万年雪みぞれ氷雨あられひょう白雪はくせつ白雪しらゆきダイヤモンドダスト淡雪綿雪牡丹雪粉雪細雪締まり雪ざらめ雪小雪風花大雪豪雪どか雪吹雪吹雪く地吹雪雪嵐暴風雪ブリザード雪煙初雪新雪積雪深雪しんせつ深雪みゆき春雪

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「根雪」の意味・読み・例文・類語

ね‐ゆき【根雪】

  1. 〘 名詞 〙 降り積もって、そのままとけずに冬を越す雪。降り積もって長い間とけない雪。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「花よりやだんこになれとつくね雪〈松吉〉」(出典:俳諧・誹諧発句帳(1633)冬)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「根雪」の意味・わかりやすい解説

根雪
ねゆき

降り積もった雪が春先まで消えずに地面を覆っている状態。冬の初めに降る雪は積もっても消えてしまうことが多いが、冬が進むにつれて、降った雪が消えないうちに次の降雪があり、継続して雪が地面を覆うようになる。気象庁では長期積雪とよび、積雪の継続の長さが30日以上にわたるとき、その初日から終日までを長期積雪と決めている。根雪の長さは、おおよそ北海道で4~5か月、北陸平野部で1~2か月、北陸山間部や東北地方内陸部で3~4か月である。

[前野紀一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「根雪」の意味・わかりやすい解説

根雪 (ねゆき)

冬の初めに積もった雪が春先まで消えずに地面を覆っている状態をいう。気象庁では長期積雪と呼び,〈積雪の継続の長さが30日以上にわたるとき,その初日から終日まで〉と決めている。根雪の期間は北陸平野部で1~2ヵ月,同山間部や東北地方内陸部で3~4ヵ月,北海道で4~5ヵ月である。多雪地では春の農耕を早く始めたいので,雪面に土や肥料をまいたり,雪に溝を掘って雪どけを促進し,消雪を1~2週間も早めている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「根雪」の意味・わかりやすい解説

根雪
ねゆき

積雪地帯で,冬が進むとの溶ける量より積もる量が多くなり,春の消雪の季節まで積雪が残るもの。気象統計上は,積雪が 30日間以上継続する状態をいう。冬の積雪量が多く,春の気温が低いと遅くまで残る。根雪が夏になっても消えずに残るような場合は万年雪という。春,根雪が遅くまで残ると農業支障をきたすため,積雪地帯では雪面に黒土を 1~2mmの厚さにまいて日射をよく吸収させ,根雪を消すこともある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android