出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
北海道南西部、渡島(おしま)半島南部にある国定公園。1958年(昭和33)の指定。面積90.83平方キロメートル。活火山の駒ヶ岳(こまがたけ)(1131メートル)とその南麓(なんろく)の大沼、小沼、蓴菜沼(じゅんさいぬま)からなる。安山岩からなる駒ヶ岳は富士山型の成層火山であったが、約1万年前から噴火を繰り返して山体を変えた。山頂部は崩壊し、東に開いたU字形の大火口がある。山頂付近にはイワブクロ、ウラジロタデなどの高山植物、中腹以下にはミネヤナギ、ドロノキ、シラカバ、ミズナラなどの広葉樹が多い。大沼、小沼、蓴菜沼は駒ヶ岳の泥流が折戸(おりと)川をせき止めてできた湖沼で、ワカサギやコイが生息し、ジュンサイを産す。湖岸線は複雑で、湖沼中には126の小島が点在する。遊歩道なども整備され、湖畔散策、ボート遊び、登山、キャンプ、スケートなど四季を通じてにぎわう。
[瀬川秀良]
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…また沼にはコイ,フナ,ワカサギなどが生息し,ヘラブナ釣りの名所となっている。駒ヶ岳,大沼,小沼などを含む地域が,1958年に大沼国定公園に指定された。1905年から北海道庁の庁立公園に指定されたためによく自然が守られ,公園施設も整備されてきた全国でも古い歴史をもつ自然公園である。…
… 南側の山麓には,かつての活動による火山泥流や崩壊物によって大小無数の流れ山ができ,大沼,小沼,蓴菜(じゆんさい)沼をせき止めている。ここは駒ヶ岳を背景とする景勝地で,付近一帯は駒ヶ岳山体とともに大沼国定公園に指定されている。JR函館本線は山麓部の周囲をめぐり,車窓からも山容を楽しむことができる。…
※「大沼国定公園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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