寂地山(読み)ジャクチサン

デジタル大辞泉 「寂地山」の意味・読み・例文・類語

じゃくち‐さん【寂地山】

山口県東部、島根県との境にある山。県最高峰で、標高1337メートル。西中国山地主峰山頂付近はカタクリの群生地、また全山ブナ原生林で、寂地スギが混生している。寂地峡渓谷美にすぐれる。西中国山地国定公園に属する。

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日本歴史地名大系 「寂地山」の解説

寂地山
じやくじさん

中国山地の西端、寂地山地の主峰。標高一三〇九メートル。山口県内の最高峰であるが、山頂は宇佐うさに位置する。

「注進案」の宇佐村の項に「北にじやくじ山あり、頗る大山にて谷深く跨り、其峯高くして尖らず、覆盆の如し、佳木無之雑樹蓊鬱と立籠り猟人も深く入て途方を失ふばかり、御立山札前四千五百町、南は知源の丸子山に接ぎ、東は寺床山に連り申候」と記す。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「寂地山」の意味・わかりやすい解説

寂地山
じゃくちさん

山口県北東部、島根県境にある山。岩国市錦(にしき)町に属する。山口県内の最高峰で、標高1337メートル。山頂一帯はなだらかで、古くは寂地原(じゃくじばら)とよばれた。全山ブナの原生林であり、寂地杉が混生し、中国地方随一の深山景観をみせる。頂上付近にカタクリの群生地がある。広島県側の冠山(かんむりやま)とともに西中国山地の最高峰コースとして知られ、冠高原松ノ木峠から県境沿いのルートと、犬戻(いぬもどし)峡の林道を利用する登山ルートがある。

三浦 肇]

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改訂新版 世界大百科事典 「寂地山」の意味・わかりやすい解説

寂地山 (じゃくちさん)

山口県北東部,広島・島根県境近くにある山。標高1337m。県の最高峰。山体は深く浸食されて,寂地峡や犬戻(いぬもどし)峡など滝の多い峡谷が発達し,西中国山地国定公園に含まれる景勝地である。スキー場のある東方の冠高原から広島県境の稜線をたどる登山コースがよく知られ,山頂部一帯のブナ林と寂地杉の景観は中国地方随一といわれる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「寂地山」の意味・わかりやすい解説

寂地山
じゃくちさん

山口県北東部,島根県境にある冠山山地の一峰。標高 1337m。古生代の錦層群に属し,山頂は丸みをもつ。中腹以上にはアシウスギ,山頂一帯はブナの原生林で,南麓には寂地峡がある。西中国山地国定公園に属する。

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