寸又峡(読み)スマタキョウ

デジタル大辞泉 「寸又峡」の意味・読み・例文・類語

すまた‐きょう〔‐ケフ〕【寸又峡】

静岡県中部、大井川の支流寸又川にある峡谷。寸又川ダムの下流付近から大間おおまダムの飛竜橋付近までの間をいう。ツガモミ・ヒノキ・スギなどの原生林におおわれている景勝地

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「寸又峡」の意味・わかりやすい解説

寸又峡
すまたきょう

静岡県榛原(はいばら)郡川根本町(かわねほんちょう)にある峡谷。大井川の支流寸又川が曲流しながら下刻(かこく)作用を進めて形成した穿入蛇行(せんにゅうだこう)をもつ峡谷で、寸又川ダムから、大間(おおま)ダム、飛竜(ひりゅう)橋あたりまでをいう。寸又峡温泉のある大間の位置する平坦(へいたん)面は旧河床にあたる。峡谷部は電源開発の歴史も古く、寸又川に沿いダム、発電所が点在する。温泉の引き湯とともに観光化も進み、奥大井県立自然公園に含まれ、森林景観に優れている。JR東海道本線金谷(かなや)駅から千頭(せんず)まで大井川鉄道で、千頭から寸又峡温泉までバスで40分。

北川光雄]


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改訂新版 世界大百科事典 「寸又峡」の意味・わかりやすい解説

寸又峡 (すまたきょう)

静岡県榛原(はいばら)郡川根本町にある峡谷で,大井川の支流寸又川に沿う。寸又川が曲流と下刻を重ねて形成したもので,比高100mにも達する谷壁をもつ。大間ダム,寸又川ダムなど電源開発もすすんでいるが,流域一帯はなお森林資源にめぐまれ,原生自然環境保全地域指定地になっている。1963年に開発された寸又峡温泉(単純硫黄泉,43℃)は朝日岳の登山基地でもある。井川ダム,畑薙(はたなぎ)ダムなどとともに奥大井県立自然公園に含まれ,飛竜橋付近は峡谷美の見どころである。大井川鉄道千頭(せんず)駅からバスで約40分。
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百科事典マイペディア 「寸又峡」の意味・わかりやすい解説

寸又峡【すまたきょう】

静岡県榛原(はいばら)郡川根本町,大井川支流の寸又川の峡谷。約20kmにわたり原始林におおわれた景勝が続く,千頭(せんず)ダム,大間ダム,寸又峡温泉(単純硫黄泉,43℃)がある。大井川鉄道千頭駅から温泉までバスが通じる。
→関連項目金嬉老本川根[町]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「寸又峡」の意味・わかりやすい解説

寸又峡
すまたきょう

静岡県中部,川根本町の中央部,大井川の支流寸又川沿いの峡谷。寸又川ダムと大間ダムの間の峡谷帯をさす。河川下方浸食による穿入蛇行の著しい深い渓谷で,砂岩頁岩互層からなる。モミ,ツガ,ホウなどが繁茂し,紅葉の名所。近くに寸又峡温泉がある。奥大井県立自然公園に属する。

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事典・日本の観光資源 「寸又峡」の解説

寸又峡

(静岡県榛原郡川根本町)
21世紀に残したい日本の自然100選」指定の観光名所。

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