デジタル大辞泉
「岳」の意味・読み・例文・類語
たけ【岳/×嶽】
《「だけ」とも》
1 高くて大きい山。高山。
2 山のいただき。頂上。〈日葡〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
岳
たけ
[現在地名]富江町岳郷
土取の南東に位置する。近世は富江村の枝郷。南の番所山に寛永一八年(一六四一)遠見番所が置かれた。肥前国の最も南西にある見張所で、南東の壺の笠山崎には大筒が置かれ、番人が常駐していた。寛文年間(一六六一―七三)宇久島神浦(現宇久町)から移住して開拓したといわれ、元禄八年(一六九五)銘の墓はその草分の一人五郎右衛門のもの。慶応四年(一八六八)の富江調帳では竹村または嶽村とみえ、家数四九・人数三二一、小頭・小頭見習・山掛・山掛見習らの役人がおり、おご納高一九二斤余となっている。
岳
こしきだけ
奥羽山脈中の一主峰御所山(船形山)から北西に走る尾根の西部に位置し、標高一〇一五・六メートル。東根市と村山市の境界をなす。西麓には村山市の中心をなす楯岡が位置し、明治初年に喜早伊右衛門によって修造された東沢池があり、これを中心として東沢公園が設けられ、バラ園なども整備され、村山市民の憩の場となっている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
岳[温泉] (だけ)
福島県二本松市にある温泉。安達太良(あだたら)山の東麓,標高500~530m前後に位置し,安達太良山の一峰,鉄山(1710m)の火口底部にある元湯から引湯している。単純泉,泉温65℃。かつては元湯に湯小屋があったが,1824年(文政7)の山崩れで埋没し,十文字岳に移った。しかし,戊辰戦争の際に焼かれて深堀に移り,さらにそこも1903年に火災にあったため現位置に移動した。61年に国民温泉に指定され,夏は安達太良山登山,冬はスキーの基地としてにぎわう。近くに79年に完成した防災・灌漑用の岳ダムや東北サファリパークがある。
執筆者:大澤 貞一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の岳の言及
【山の神】より
…山は人間に対して,正と負との両面の働きかけをすることにより,恩頼と畏怖の観念を同時に併存させた神秘的な存在であった。 山の領域空間は,人里の周囲の里山,そこから深く入った奥山,さらに険しい岳(たけ)とに分類することができる。里山では焼畑や常畑耕作を行い,草刈りや薪炭の製産を行って,日常的に身近な空間であるが,奥山は深い森林の中で猟師,[木地屋](きじや),たたら師などの漂泊的な生産者の活動の場であった。…
※「岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」