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布銭 ふせん Bu-qian

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

布銭
ふせん
Bu-qian

古代中国で使用された青銅貨幣。鉄の農具の形を模造したもので,耒 (鋤) 系のものと耜 (鍬) 系のものがあり,前者は両足布,後者は弯足布と呼ばれる。耒系の布銭のなかで最も古い形式は尖肩尖足空首布といわれるもので,古い農具の形を残し,柄を差込む空首部分があり,目釘孔もついている。

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デジタル大辞泉の解説

ふ‐せん【布銭】

古代中国で使われた鋤(すき)の形を模した青銅貨幣。刀銭に先行して使用された。春秋戦国時代で鋳造された。布貨。布幣。布。

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百科事典マイペディアの解説

布銭【ふせん】

鉄の農具を模した中国古代の青銅製貨幣。名称の由来は不明。春秋中期〜戦国末,および王莽(おうもう)の新で流通した。空首布を最初として,方肩尖足布,方肩方足布,円肩円足布,三孔布など13形式が相次いで出現したが,そのほとんどに地名が鋳出されており,地名は韓,魏,趙など三晋方面のものが多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふせん【布銭 bù qián】

中国,春秋戦国時代主として三晋(山西南部,河南北部,陝西東部)を中心とする黄河中流域で流通した鏟(すき)形の貨幣の総称。布貨ともいう。布銭の流通地域は華北のいわゆる農耕地帯であり,農耕に不可欠の鏟が当地では貴重視され,交換の媒介に用いられ,そのミニチュア化したものが布銭となったのであろうと考えられている。都市の商工業者が発行したらしく,都市名の刻まれているものが多い。形式から,柄を挿入する銎部(きようぶ)が空洞を呈する空首布と銎部が平板化した平首布に大別されるが,この相違は時間的な先後関係で説明される。

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大辞林 第三版の解説

ふせん【布銭】

中国古代の青銅貨幣の一種。農具の鋤すきをかたどったもの。春秋・戦国時代に韓・魏・趙ちようなど主に山西・河南で使われた。布貨。布幣。布。 → 刀布

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

布銭
ふせん

耕具の形を模した、中国、春秋戦国時代の青銅貨幣。布銭の原型は、鉄製の耕作具であったと考えられ、布貨、布幣も同じ意味であり、柄(え)をすげる部分が中空のままの空首(くうしゅ)布とよばれるものも存在する。都市名を鋳造したものも多く、それらの都市名には韓(かん)、魏(ぎ)、趙(ちょう)に属するものが多い。布銭には耒(らい)系の両足(りょうそく)布と、耜(し)系の彎足(わんそく)布が存在する。両足布のもっとも古い形は尖肩(せんけん)尖足空首布とよばれるもので、肩と足が尖(とが)っている。年代が下ると、肩と足が方形の方肩方足布となり、最後は円みのある円肩円足布へと変化している。彎足布のもっとも古い形は方肩彎足空首布で、新しいものとしては斜肩彎足布や方肩彎足平首(へいしゅ)布がある。中国では解放後、華北、華中を中心に各地で布銭が大量に出土している。このことによって、各型式の布銭が国境に関係なく広い流通圏をもっていたことが知られるようになった。[飯島武次]

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世界大百科事典内の布銭の言及

【貨幣】より

…黄河中流域は農耕地帯,下流域は狩猟・漁労の盛んな地方であり,鏟や小刀はそれぞれの地域で必需品として尊重されたものである。 春秋戦国時代に貨幣として広く流通するようになる布銭や刀貨は鏟や小刀のミニチュアとして造られたものである。布銭は初め空首布(柄をさしこむ穴〈銎〉の残っているもの)が,次いで平首布(銎部が扁平化したもの)が造られたが,両者は長く併用された。…

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