当山の直下、
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
飛驒山脈(北アルプス)南東部,長野県松本市と安曇野(あづみの)市の境界に位置する山。標高2857m。飛驒山脈主稜の槍・穂高連峰の東方に前山としてそびえる常念山脈の主峰をなす。山体上部は形の整ったピラミッド形を呈し,松本盆地から眺められるこの山の優美な姿は抜きん出ており,古くから多くの人をひき付けてきた。古くはその山形から乗鞍(のりくら)岳と呼ばれたが,修験の常念坊が登山したため常念岳と名付けられたとか,延暦年間(782-806)坂上田村麻呂が有明の八面大王を討ったとき,大王の家来の常念坊がこの山に逃れたことから常念岳と名付けられたとかの伝説が残る。付近の森林限界は標高約2500mで,上部はハイマツが分布し,稜線部は砂礫地となる。山体はほぼ中生代白亜紀の花コウ岩で構成され,その風化層のマサ(真砂)からなる明るい砂礫地にはコマクサなどの高山植物がみられる。またタカネヒカゲなどの高山チョウやライチョウなども多く生息している。山頂からは西に槍・穂高連峰を,東に安曇野や八ヶ岳連峰を望むことができる。稜線は常念山脈の縦走路となっており,山頂北側の常念乗越には常念小屋がある。
執筆者:伊藤 真人
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
長野県西部、松本盆地の西側にそそり立つ山。標高2857メートル。燕岳(つばくろだけ)、大天井岳(だいてんじょうだけ)とともに北アルプスの前山的存在である。花崗(かこう)岩からなり、山容はピラミッド型を呈し、松本盆地からはもっとも目だつ山である。1919年(大正8)山頂近くに常念小屋ができ、1924年大天井岳から西岳、槍ヶ岳(やりがたけ)へのいわゆる喜作新道ができるまでは、槍ヶ岳への主要登路にあたっていた。JR大糸線豊科(とよしな)駅から山麓(さんろく)の須砂渡(すさど)までバス、そこから約7時間の行程。近年は長野道豊科インターチェンジから県道310号・309号経由で林道一ノ沢線を利用。一ノ沢登山口から5時間の行程で常念小屋に着くルートが一般的。常念小屋からは40分で山頂に達する。頂上からは北アルプスをはじめ、美ヶ原(うつくしがはら)、八ヶ岳(やつがたけ)連峰や、松本盆地などの眺めがすばらしい。山名は開山者の行者の名をとったとか、山麓の寺の住職常念坊の名をとったとかいわれる。5月初旬、頂上近くの雪が消えると、達磨(だるま)大師の北枕(きたまくら)の寝姿が黒く現れるといわれる。
[小林寛義]
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