ねん‐が【年賀】
〘名〙
①
新年を祝うこと。また、その祝い。
年始の
祝賀。《季・新年》
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「今日は御年賀に出たのでは御座(ごぜい)やせん」
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉二「年賀の客を受けて酒の相手をする」
②
俳諧で、
歳旦開きをいう。正月吉日に俳諧の席を設けて、歳旦の句を披露する会。
※黄表紙・見徳一炊夢(1781)中「
俳名を蘆清とつき、
点取俳諧しきりなり。万句評もの、小冊の編集、名開き、年賀、
追善等、あまさずもらさずの一旦那、つづく勢はなかりけり」
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デジタル大辞泉
「年賀」の意味・読み・例文・類語
ねん‐が【年賀】
1 新年を祝うこと。また、その祝い。「年賀の客」《季 新年》
2 喜寿(77歳)・米寿(88歳)などの長寿の祝い。賀の祝い。
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年賀
ねんが
長寿を祝う年祝いの意と,1年の初めに行う儀礼的な挨拶の意味とがあり,前者は単に賀とも算賀ともいい,後者は年始礼,年礼ともいう。賀の祝いは,現代の標準としては,60歳の還暦,70歳の古希,77歳の喜寿,88歳の米寿で,これに 99歳の白寿を加えることもあるが,それぞれの年齢は,時代により地方によってもかなりの違いがある。本来は2歳,3歳,5歳,7歳,8歳など幼少の頃から続く厄年の一種で,ふりかかってくるかもしれない災厄から逃れるために,呪力あるとされる赤い物を身に着け,豆や餅などを災厄の形代 (かたしろ) として投捨て,年たがえの膳について年齢をごまかし,飯篦や火吹竹や手形を人々に与えて厄の分散をはかるなど,種々の呪的行為を行う機会であったが,のちには賀の年齢の人に物品飯食を贈り,一族や知友が集って長寿を祝うとともに,参加者も長寿にあやかろうとする祝儀に転換した。
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年賀【ねんが】
年の初めに賀詞を述べる儀式。新年の祝い。一般に回礼のかたちで行われるが,回礼を書信に代えたものが年賀状である。
→関連項目正月
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世界大百科事典内の年賀の言及
【年始】より
…年賀,年礼(としれい)ともいい,新年にあたり他の家を訪問して祝賀の挨拶を述べること。またその際の贈答の品をいう場合もある。…
※「年賀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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