弘仁貞観時代(読み)コウニンジョウガンジダイ

精選版 日本国語大辞典 「弘仁貞観時代」の意味・読み・例文・類語

こうにんじょうがん‐じだい‥ヂャウグヮン‥【弘仁貞観時代】

  1. 日本美術史の時代区分の一つ。平安前期約一〇〇年をいう。彫刻では木彫仏像が主で前代天平彫刻に比べ、より神秘的で量感が強調され、絵は密教関係の仏画が中心で量感にあふれる。大陸文化を摂取し、ようやく国風文化が形成され始めた時代。この時代の文化を弘仁貞観文化という。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「弘仁貞観時代」の意味・わかりやすい解説

弘仁・貞観時代【こうにんじょうがんじだい】

嵯峨天皇の弘仁年間(810年―824年)と清和天皇の貞観年間(859年―877年)をさす文化史・美術史の用語最澄空海による天台・真言両宗の興隆に応じて密教美術が栄え神秘性の濃い仏画・仏像が制作された。特に彫刻史では弘仁様式,貞観様式として重視される。唐風文化も流行し漢詩文貴族の間で尊ばれた。
→関連項目貞観時代

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む