粒度が非常に細かい石炭を微粉炭というが,これには2通りある。一つは,採掘から選炭・輸送などの過程での粉化によって生ずるもの,他の一つは,使用目的のために粉砕してつくるものである。前者は,選炭に際しては粒度0.5mm以下,石炭取引上は2mm以下を微粉とするのが普通である。石炭中の微粉分が多いと,選炭がやりにくく,水分を包蔵して水切れが悪いので,輸送や貯蔵の面では付着によるトラブルを起こす。取引上は通常,2mm以下の微粉の含有率に上限(たとえば30%)を設ける。後者の粉砕によって微粉をつくる代表例は微粉炭燃焼のためで,微粉にすれば空気吹込みのバーナーで均一な燃焼ができる。この場合の粒度は0.1mm以下である。最近は,乾燥微粉炭の空気輸送,タンクローリー輸送や,微粉炭と水,石油,メチルアルコールなどとの混合による流体化が,流通合理化の観点から注目されている。
執筆者:穂積 重友
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…〈組織分析〉は近年,コークス工業で原料の配合について考える場合の重要な手段となっており,今後はさらに石炭の液化やガス化の特性との関連づけで重視されるようになると考えられる。 石炭を燃料として使う場合,塊でストーブやストーカー式ボイラーでたくことは少なくなり,近年は微粉炭燃焼が主流である。また液化などの処理のためにも,微粉砕が必要である。…
…この選択破砕・分離のためには,ブラッドフォードブレーカーと呼ばれる破砕・ふるい分け装置が用いられる。またその過程で0.5mm以下の微粉炭は分級され,別系統へ送られる。粒度0.5mm以上の石炭は,そのまま,あるいはさらに2~3の粒度群に分けられたのち,選別される。…
※「微粉炭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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