折本(読み)オリホン

  • おりほん をり‥
  • おりほん〔をり〕

デジタル大辞泉の解説

和本の装丁の一。横に長くつなぎ合わせた紙を端から折り畳んで作った、とじ目のない本。習字の手本や経典などに多い。
折り丁」に同じ。

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百科事典マイペディアの解説

(1)本の形体の一種。古く巻子本(かんすぼん)という巻物から変形したもので,長い継紙を屏風のように左右に折り畳み,前と後ろに別に表紙を付けたもの。習字手本や経本などに現在でも行われる。帖装ともいう。(2)印刷用語。印刷したを16ページ,32ページなどに折り畳んだ折帖(おりちょう)の意味で用いられる。
→関連項目製本旋風葉

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世界大百科事典 第2版の解説

書物形態の一種。古く巻子本(かんすぼん)(巻物)から変形したもの。巻子本は開閉に不便なので,それを避けるため区欄を設け,区欄と区欄のあいだの空白をちょうど折りたたみ屛風(びようぶ)のように前後に折って冊子の形とした。中国ではこれを〈褶本(しゆうほん)〉と呼んだ。この方法は法帖(ほうじよう),仏典などに利用され,習字手本,揮毫(きごうちよう)などに用いられている。折本の背を(のり)がためし,布や紙で包んで表紙をつけるか,または1枚の紙でくるんだものを〈旋風葉(せんぷうよう)〉と呼んだ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

巻物を同じ幅に折り畳み、その前後に表紙をつけて製本した本。巻子本(かんすぼん)とともに古い形の装訂法である。巻子本は長いものになると、広げたり巻き戻したり読むのに甚だ不便であった。折本はそれを折り畳んだ姿になる。この装訂法はすでに唐代から行われたという。書物装訂史のうえでは、巻子本から冊子本に移っていく過渡期の形ともいえる。法帖(ほうじょう)などに多くこの装訂法を用いているので、帖装本、法帖仕立ともいう。なお、折本の表紙には、後ろ表紙を一折の面の3倍にして、前表紙の上を左右から包み、右端につけた紐(ひも)を巻いて留めるという変形のものもある。宋(そう)代の版経にこの形式のものが少なくない。[金子和正]

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図書館情報学用語辞典の解説

巻子本とともに古い和漢書の装丁法の一種.に長くつなぎ合わせた紙葉を,一定の大きさ(幅)に折り畳んで,その前後に厚目の紙または板の表紙を付けたもの.帖装本,法帖仕立,摺本ともいう.巻子本を折り畳めばでき,帖装のもとであるといえる.巻子本は巻物仕立てのため閲読するとき開閉に不便であるが,折本ではこの点が改良されている.必要なところをすぐ開けることができ,巻子本のように初めから開けていかなければならない不自由さや読み終わった後に巻き戻す不便さがない.現代でも経典類や集印帖などの装丁に一般的に用いられている.

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 横に長く継いだ紙を折りたたみ、(と)じないで作った本。
史記抄(1477)五「さては常徳慶雲と云寮に、一部折本の家点あり」
② 製本工程の一つ。印刷された紙をページ順になるように、一ページの大きさに折ったもの。おり。折帖。

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世界大百科事典内の折本の言及

【製本】より

…このころから大量の出版製本は,蒸気機関や電力の力をかり,従来の手工芸的なものから漸次機械化され,各種製本機械の発明とともに,今日のような機械工業に発展した。 一方,東洋における製本の様式は,中国に端を発し,後漢のとき,紙の発明とともに,〈巻子本(かんすぼん)〉の形態がとられ,ついで繙読(はんどく)に便利なため,これをジグザグに折って,上下に薄板をあて〈折本〉の形をとった。さらに隋・唐のころには〈旋風葉(せんぷうよう)〉といって,表紙を二つ折りにし,そのなかに折本をはさみこみ,上下を表紙にはりつけたものがはやった。…

※「折本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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