(読み)キュウ

デジタル大辞泉 「救」の意味・読み・例文・類語

きゅう【救】[漢字項目]

[音]キュウ(キウ)(漢) ク(呉) [訓]すくう
学習漢字]5年
危険や災害からすくい出す。「救援救急救護救済救出救助救難救命
[名のり]すけ・たすく・なり・ひら・やす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「救」の意味・読み・例文・類語

すくいすくひ【救】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すくう(救)」の連用形の名詞化 )
  2. すくうこと。助けること。救助。救済。
    1. [初出の実例]「救(スク)ひを官軍に乞へりとぞ」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉九)
  3. 兵を出して助けること。加勢助勢援兵
    1. [初出の実例]「戈を枕に、胆(い)を甞(な)めて必ず拯救(スクヒ)を存(たも)て、遠くより来りて表啓(まう)す」(出典:日本書紀(720)斉明六年一〇月(北野本訓))
  4. キリスト教会で、イエス‐キリストの十字架贖罪)によって成就された人類の救済。救済。
    1. [初出の実例]「いさみてあふげ、すくひはちかし」(出典:讚美歌(1903頃)一〇四)
  5. 希望がもてるような、ほっとした気持や状態。
    1. [初出の実例]「はらはらする思ひをさせられぬだけでも、たいへんたすかるにちがひない、それはその当時の私にとってはなによりの救ひなのであったから」(出典:苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉一)

きゅうキウ【救】

  1. 〘 名詞 〙 面積単位一つ
    1. [初出の実例]「一丈為救。〈弘二尺〉五救為堵」(出典:拾芥抄(13‐14C)中)

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普及版 字通 「救」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] キュウ(キウ)・ク
[字訓] すくう

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
求+攴(ぼく)。求は呪霊をもつ獣の形。これを殴(う)ってその呪霊を刺激し、他から加えられている呪詛を免れる共感呪術的な方法を示す字。それで救済・救助の意となる。〔説文〕三下に「止むるなり」とし、求(きゆう)声とするが、攴部の字には殴つべき対象に対して攴を加えるものが多い。(殺)・改なども、みな同じ立意の字である。

[訓義]
1. すくう、ふせぐ、たすける、まもる、なおす。
2. と通じ、履の頭の飾り。
3. 字はまたに作る。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕救 スクフ・スケ・ヤム・ヲサム・ハラフ・ヒラ・タスク

[熟語]
救悪・救安・救援・救火・救解救患・救窮・救急救禦・救凶・救月・救護・救荒・救災・救済・救止・救死救疾・救日救恤・救助救餉・救人・救世・救請・救息救存・救度・救難・救抜救撫救敝・救兵救弊救亡・救命・救滅・救薬・救爛救療
[下接語]
往救・求救・匡救・自救・収救・修救・振救・賑救・治救・備救・扶救・防救・謀救・奔救・療救

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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