木曽(町)(読み)きそ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

木曽(町)
きそ

長野県南西部、木曽郡にある町。2005年(平成17)同郡木曽福島(ふくしま)町、日義(ひよし)村、開田(かいだ)村、三岳(みたけ)村が合併して成立。西に御嶽(おんたけ)山(標高3063メートル)がそびえ、その東麓に標高1000~1200メートルの開田高原が広がり、南東には駒ヶ岳(こまがたけ)(標高2956メートル)がそびえる。この間を南流する木曽川の谷底に民家が密集し、平坦地は少ない。また海抜の高い山間地は冬季-20℃ほどになり、寒さが厳しい。JR中央本線、国道19号、361号が通じる。361号は一部で車両通行不能区間があったが、2006年(平成18)2月、伊那(いな)木曽連絡道路が完成、木曽町―伊那市間の主要部が全通し、通年通行も可能となった。稲作と野菜、ソバの栽培のほか畜産がさかんであり、食品加工なども行われている。日義地区は木曽義仲挙兵の地と伝え、義仲の居館跡や旗上(はたあげ)八幡宮、徳音(とくおん)寺などの伝承遺跡が多い。福島は木曽谷の中心地で、中世には木曽氏が居館を築き、興禅(こうぜん)寺には木曽氏代々の墓がある。江戸時代、福島に木曽代官山村氏が居館を構えて木曽(幕府領、のち尾張藩領)を支配。飛騨道、高山(たかやま)道の追分でもあった中山道福島宿は、木曽十一宿中もっとも栄えた。福島馬市でも知られ、福島関(跡地は国指定史跡)も設けられていた。街道沿いの八沢(やさわ)は現代にも繋がる木曽漆器発祥の地。町域の南端近く、王滝(おうたき)川を堰き止めた牧尾ダムがある。1961年(昭和36)の完成以来、中京地区を潤している。関所跡の近くに島崎藤村(とうそん)の小説『家』のモデルになった高瀬家が現存。木曽馬の産地で知られる開田高原には「木曽馬の里」がある。木曽馬乗馬センターが整備され、高原散策も楽しめる。駒ヶ岳山麓の木曽駒高原は別荘地やゴルフ場、オートキャンプ場として開発されている。また御嶽山麓は冬季にスキー場が開設される。面積476.06平方キロメートル、人口1万2743(2010)。[編集部]

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