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板木 バンギ

世界大百科事典 第2版の解説

はんぎ【板木】

木版印刷を行うために文字や図様彫刻した板。〈版木〉とも書き,彫板(えりいた),形木(かたぎ)ともいう。木版印刷用の版には板木を用いるものと,木活字を用いるものとがあるが,前者を整版,後者を活版(活字版)と称する。板材としては中国では,ナシ,ナツメのほか,アズサ(梓)を使い(出版を上梓(じようし)というのはこれに由来する),日本ではサクラが最も多く,細密画の場合にはツゲを用いた。また日本の場合,板の面に彫刻する〈板目彫板木〉がほとんどであるが,ヨーロッパでは木口に彫刻する〈木口彫板木〉を用いる。

ばんぎ【板木】

寺院で用いる鳴物(ならしもの)(楽器)の一種。版木とも書き,〈はんぎ〉ともいう。単に板(版),あるいは木板(版),接版,更版(こうはん)などともいう。厚い堅い材質の木製の板の上辺隅切りした長方形のもので,上辺2ヵ所にひもをとおして寺院の柱などに吊り,左手で支えつつ丁字形木槌で中央を打つ。たとえば僧堂版など吊られる場所や目的によって,同じ寺院内でも名称が変わる。ふつう,僧侶の日常的な諸作法の合図として用いられる。

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大辞林 第三版の解説

ばんぎ【板木】

寺院で、木槌で打って合図に用いる長方形の板。江戸時代には、火災の警報にも用いた。

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世界大百科事典内の板木の言及

【春日版】より

…平安時代後半から鎌倉時代全期にわたって,藤原氏の氏寺(うじでら)である興福寺を中心に奈良の諸大寺で開版(板)された経巻類をさす。〈春日版〉の名は明治以後に唱えられたもので,鎌倉時代初期に藤原氏の氏神である春日神社に奉献されたところから,この名が出たともいわれる。1行17字詰の楷書(かいしよ)を用いて版式を整備し,使用料紙の質がよく,墨色優秀をもって知られる。毎版面の右すみに開版の年代,寺名,願主,施主,彫工などの名が隠刻されているが,普通は印刷のさい刷りこまれない。…

※「板木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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