デジタル大辞泉 「架空」の意味・読み・例文・類語 か‐くう【架空】 [名・形動]1 空中に架け渡すこと。「架空ケーブル」2 根拠のないこと。また、事実に基づかず、想像によってつくりあげること。また、そのさま。「架空の人物」「そんな―な事を宛にして心配するとは」〈二葉亭・浮雲〉[類語]想像・推測・臆測おくそく・仮想・想見・空想・夢想・幻想・連想・妄想・幻覚・拵こしらえ事・作り事・空事・絵空事・でっちあげ・イマジネーション・ファンタジー・イリュージョン 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「架空」の意味・読み・例文・類語 か‐くう【架空】 〘 名詞 〙① 空中にかけわたすこと。〔唐太宗‐置酒坐飛閣詩〕② ( 形動 ) 理由や根拠のないこと。事実ではなく想像によること。また、そのさま。[初出の実例]「抑、小説の談趣向架空(カクウ)に出れども」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一一)「そんな架空な事を宛にして心配するとは」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)[その他の文献]〔福恵全書‐蒞任部・攷代書〕架空の語誌漢籍に典拠を持つが、明治維新後、西洋の文芸思想・理論の導入に伴い、文学の用語として使用されるようになった。坪内逍遙の「小説神髄」には「架空」のほか、「仮空」「虚空」といった用語も見られるが、後に定着普及したのは「架空」である。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例